袋井署に勤務していた男性巡査部長が、掛川署の女性用トイレに正当な理由なく侵入したなどとして停職処分を受けました。こうした中、今回の悪質な行為が別の警察官による不祥事をきっかけに発覚していたことがわかりました。
12月18日、静岡県警は袋井署地域課の男性巡査部長が昨年度まで勤務していた掛川署で正当な理由なく女性用トイレに侵入したなどとして、停職3カ月の懲戒処分を行いました。
男性巡査部長は使用済みの生理用品をあさるためトイレに侵入していて、処分を受けた日に依願退職しています。
元巡査部長は「ストレスで自暴自棄になった」と話しているといいます。
では、どのようにして今回の行為が発覚したのか?
捜査関係者によると、そこには別の警察官による不祥事が関係しています。
県警では2025年9月、掛川市内にある交番のトイレにカメラを仕掛け盗撮をしたとして、昨年度まで掛川署の地域課長をしていた静岡南署の前刑事一課長の男を逮捕し、その後、起訴されました。
男が逮捕される前の2025年3月には、掛川署の3階にある女性用トイレにカメラが仕掛けられているのが見つかっていて、県警は男の関与を疑い秘密裏に監視カメラを設置したと言います。
ところが、捜査関係者によると男とは別の男性警察官の姿が映っていて、その人物こそ今回停職が発表された元巡査部長でした。
これで2025年に懲戒処分を受けた県警の警察官は10人に。
過去10年間で最多となっています。
県警・久田誠 本部長(10月):
危機意識を共有するとともに県民からの信頼回復に向けた取り組みを強化するため急きょ開催した
県警では10月に幹部や各警察署の署長を集めた会議を開きましたが、これまでに実効性のある対策は示されておらず、不祥事に歯止めがかけられていないのが実情です。