自民・日本維新の会両党は、2026年度の税制改正大綱を決定しました。
「年収の壁」の引き上げなど物価高に苦しむ家計を支援する減税策が並びました。
大綱では、所得税が課される最低ラインである「年収の壁」を178万円に引き上げ、最大の基礎控除を受けられる対象を年収665万円の人まで拡大します。
「物価上昇の中で足元厳しい状況にある中低所得者に配慮して」と明記され、手取りを増やす恩恵を中間所得層にも広げます。
自動車の購入時に燃費性能に応じて課される「環境性能割」が廃止となったほか、住宅ローン減税は5年間延長した上で、手が届きやすい中古住宅の購入支援を拡充します。
また、縮小が検討された高校生年代の子どもを育てる親らの扶養控除については、いまの制度を維持することになりました。
一方、防衛力強化のため「防衛特別所得税」を新たに設け、2027年1月から所得税に1%増税します。
「復興特別所得税」を引き下げるため、当面の実質的な税負担は変わりませんが、課税期間が10年延長されるため、長期的に見れば負担は増えることになります。