福島県内の年齢別の人口。子どもの少なさも課題だが、20代から30代前半の女性の数が少ないのが見てわかる。2024年までの5年間での若い世代の女性の転出超過数は全国ワースト2位と深刻な状況で、これに歯止めをかけようと新たな取り組みが始まった。
■福島結婚支援連携協議会が発足
「なんで他人のご飯つくらなきゃいけないの!とかそういう感じで言われちゃうと何とも言えなくて…」
12月17日発足した「福島結婚支援連携協議会」。自治体やブライダル事業者が連携し、出会いから結婚、定住などを支援していく県内初の取り組みだ。
■「婚活の母」が協議会の発起人
「我々の強みであるデジタルをなんとか成婚につなげていければなと思います」
協議会の発起人、「婚活の母」とも呼ばれる佐藤朋子さんはこれまで6000件以上の結婚に関する相談を請け負ってきたスペシャリストだ。佐藤さんは「点ではなく線で支えることができたら、福島ももっと素敵な福島だっていうのを若者たち、そして未来に繋げていけるのではないかなと」と話す。
■ブライダル業界が出会いの場を
福島県内では2024年に生まれた子どもの数が初の9千人割れ。婚姻件数も過去5年で3割近く減少する現状に歯止めをかけようと、県内のブライダル業界では「攻めの姿勢」での取り組みも始まっている。
結婚式場を運営する会社は、今や式を挙げる日を待つだけではなく、結婚につながる出会いの支援にも力を入れている。
■寄り添う力でアドバイス
福島市の結婚式場「セントヴェルジェ」を運営する会社は、コロナ禍以降、「出会いの場がない」という声が増えたことを受け、結婚前の出会いや交際までもサポートする結婚相談所を開設。20年以上にわたってウエディングプランナーを務めてきたプロは、培った「寄り添う力」で他とは違うアドバイスができることが強みだと話す。
シエルボヌールマリアージュ・カウンセラーの古山沙織さんは「やっぱり結婚っていいなっていう風に、家族っていいなって思っていただけるようなきっかけが作れたらいいなと思ってます」と話す。
■連携して婚活イベントを
結婚だけでなく福島で住む、働くといったライフプランを描けるように。協議会では今後情報共有を密にしながら、協力して婚活イベントなどを開きたいとしている。福島結婚支援連携協議会の発起人・佐藤朋子さんは「民間は民間、自治体は自治体でやれることに限界があるので、それを連携することで柔軟に対応できるんじゃないかと思って」と話した。