タイとカンボジアの軍事衝突は国境から内陸部にまで拡大。
カンボジア北西部の小学校付近で空爆があり、映像では慌てて避難する子供たちの姿が確認できます。
世界遺産「アンコールワット」がある地域にまで被害が及んでいるということです。

国境紛争を抱えているタイとカンボジアは2025年7月に軍事衝突し、アメリカ・トランプ大統領などの仲介によって10月に和平合意に調印しました。

しかし、12月7日から両国の国境で再び軍事衝突が発生。
これまでに民間人を含めて合わせて37人が死亡しています。

トランプ大統領は12日に両国の首脳と電話会談し、「和平協定に戻ることで合意した」と自身のSNSに投稿。
しかし、その後も衝突は続き、戦火はカンボジアの内陸部にも拡大。

カンボジア政府は15日、タイとの国境から50kmほど離れたシェムリアップ州の避難所近くをタイ軍が空爆したと発表しました。

空爆の音が聞こえたとして地元住民や子供らは慌てて避難。
シェムリアップ州は世界遺産「アンコールワット」があり、多くの日本人観光客も訪れる場所です。

カンボジア側は「空爆があった場所はアンコールワットから数十kmの距離だった」と主張。
一方、タイ軍は「空爆は軍事拠点のみを対象としている」と反論しています。

現地で観光業を営むカンボジア日本人会の狐塚芳明副会長は、軍事衝突が続けば観光業への影響は大きいと話しています。

カンボジア日本人会・狐塚芳明副会長:
観光産業っていうのがカンボジアにおける大きな主要産業の1つですので、今回のような国境紛争であったり、空爆であったりというのが及ぼす影響は本当に計り知れない。

空爆があった場所から70km以上離れた場所に住む狐塚さんの周辺は大きな影響はないといいますが…。

カンボジア日本人会・狐塚芳明副会長:
実際シェムリアップ市内は平穏ですし、いたっていつも通り。こういった緊張した状況が続けば続くほど、年末年始に向けた予約がキャンセルされたり、延期されたりということで、地域の観光産業に打撃を与えてしまう。

タイとカンボジアの国境紛争。
解決への糸口はあるのでしょうか。

フジテレビ
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国際取材部
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