国の文化審議会は先日、熊本市南区にある江戸時代に建てられた屋敷『木村家住宅』を国の登録有形文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。
TKU制作のドキュメンタリードラマの撮影も11月、行われていて、早ければ2026年2月にも正式に登録される見込みです。
国の登録有形文化財に指定するよう答申されたのは、熊本市南区田迎にある『木村家住宅』の主屋など3棟の建物です。
江戸時代後期に建てられた屋敷で、主屋は木造平屋で、現在は7代目当主の息子、木村岳雄さんが暮らしています。
屋根は瓦と鋼葺き(はがねぶき)の三段重ねが特徴で、東には柱と梁(はり)で構成された伝統的な小屋組みの土間が、西には庭を望める座敷があり、意匠性の高い外観が貴重です。
また、土蔵造りの米蔵や『オモシ蔵』と呼ばれる建物も「歴史的景観に寄与している」と評価されました。
ここでは11月、フジテレビ系九州7局で2026年1月に放送予定のTKU制作、郷土の偉人士シリーズ、ドキュメンタリードラマ『台湾・大甲の聖人 志賀 哲太郎』の撮影も行われました。
【熊本市文化市民局 松永 直輝 文化財保護主任主事】
「西南戦争や第2次世界大戦で多くの建物が焼けてしまっている熊本市中心部で、これだけの江戸時代の建物3棟が残っていることが特筆すべきこと」
【7代目当主の息子 木村 岳雄さん】
「古いものには知恵が詰まっているので、何分にも230年前から血のつながった先祖がここに住んでいたわけだから、息遣いをなんとなく感じる。大切にしていきたい」
『木村家住宅』は早ければ、2026年2月にも、国の登録有形文化財に正式に登録される見込みです。