急速に発達している低気圧の影響で、15日は北海道東部を中心に記録的な大雪になり、各地で影響が出ています。

信号機や電線、バスターミナルの壁には水分の多い雪が張り付くように積もっていました。

地元住民は「(Q.いつもの雪と違うか)全然違います。いつもサラサラなんですけど、今日はすごいですね。(Q.風もすごいが)風が吹いてきて顔が痛いです」「朝起きたら車のタイヤも埋まって車が出られないしすごいしでひどかった。『いきなりこんなの来る?』と思って。(Q.雪質は)メチャクチャ重たいです。いつもの2倍くらい重たくてめっちゃ疲れます」と話しました。

北海道・紋別港では横殴りの非常に強い風が吹き、白波が立っていました。

さらに、根室市では最大瞬間風速33.7メートルを観測しました。
一時、高潮警報も出るなど、浸水などへの厳重な警戒が呼びかけられました。

この荒れた天気の影響で、空の便では北海道や東北・北陸などの空港を発着する便を中心に欠航が相次いでいます。

空港にいる人からは「乗るはずが2つ欠航になって、振り替え振り替えで今日やっと取れて」「欠航して行く場所がなくなってここになりました」といった声が聞かれました。

日本航空や全日空によりますと、合わせて60便が欠航し、4000人以上に影響が出ているということです。

一方、8日に震度6強を観測した青森県でも風が強く荒れた天気となりました。

地震から15日で1週間。
週末の八戸市では国内最大級の朝市が開かれ、夜明け前から地元の住民や観光客が訪れました。

来場者からは「(開催して)うれしかったです。朝市あるのかなって思ったんで。地震があってもみんな来てくれるのはうれしいので、続けてほしいなと思います」「パンやから揚げとかいろんなものを買いました。いろんなもの買ったりして楽しいから毎回来たい」といった声が聞かれました。

一方、出店者である大安食堂の荒澤忠明さんは「(地震で)大きな被害は受けなかったので、出店して元気な姿を見せようかなと。(朝市の)お客さんからも声をかけてもらって、元気もらっているので出店してよかった」と話しました。

しかし、地震の影響で通常よりも出店数や客も半分になっているということです。

北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表される中での開催ということもあり、地震が起きた場合に備え、避難場所のアナウンスも繰り返し行われていました。

一方、地震の影響で損傷し倒壊の恐れがある鉄塔の修復作業に向けた資材の搬入も始まっています。

青森県の宮下宗一郎知事は先週、倒壊寸前の鉄塔について、「NTTの鉄塔について、かなりNTTは悠長に構えている。これだけ大きな影響がある状況にもかかわらず、そういった状況でしたので、かなり厳しく私から指摘させていただきました。まだ工事も始まっていないでしょう。あり得ないです。足場組むのに3週間2週間というのは、普通の工期じゃない。速やかに工事を始めるべきだし、速やかにこの鉄塔については補修すべきと私は思います」と、NTTの対応を批判していました。

知事の厳しい批判などを受け、NTT東日本などは1日でも早い復旧を目指し、スケジュールの見直しを検討することを決めました。

青森県ではこの週末も地震が発生。
後発地震とは認められる基準には達していないものの、地震の余波はまだ続いています。

むつ市内にあるスナックでは、地震によって割れた大量のグラスがバケツに入っていました。
すぐに避難し、揺れが収まったあとは、夜通し片付け作業を行ったといいます。

休校が続いていた八戸市の県立高校では、15日から授業が再開されました。
登校してきた生徒たちからは、「勉強がスタートするのでがんばりたい」「またいつ、どんな地震が起きるかわからないので少し不安はある」「校舎が壊れてる部分もあると思うが、授業再開できるのがうれしいし安心。(Q.久々に友達にも)楽しみ。早く会いたい」と、久しぶりに友人と会えた“喜び”と“不安”の声が聞かれました。

今が旬のホッキ貝。
青森県の代表的な冬の味覚です。

8日の地震で震度6弱を観測したおいらせ町では、漁の最盛期を迎えていました。

しかし後発地震注意情報の発表を受け、漁師の安全を確保するため、少なくとも15日まで漁の中止を余儀なくされています。

地震以降も、休まずホッキ丼を提供する店では、9日から入荷がないといいます。

海鮮まんぷく亭かわ村・川村敏三店主:
(残りは)もうこれだけ。提供したいが、物が入ってこないとどうにもならない。とにかく漁に出てホッキを採ってくれればお客さんに出せるから、それが楽しみ。

しかし、16日以降も海が荒れると漁に出られないため、今後、料理を提供できなくなる可能性も示唆していました。

ホッキ貝の漁がストップしていることについて、ホッキ丼を食べた客は「おいしいホッキを食べられなくなるのは悲しい」と話しました。

また、漁の中止の影響は買い物客でにぎわう青森県内のスーパーにも。

マエダ本店鮮魚チーフ・赤坂亘さん:
需要の高い時期でもあるので毎日納品される形で来ているが、きょうが(問屋から)最後の納品になった。明日からは納品のめどがまだ立っていない。

また、ホッキ貝だけでなく、むつ市名産のタラなど、県内で水揚げされる魚介類の供給が不安定になる可能性もあるといいます。

ホッキ貝漁を行っている百石漁港では、多くの船が止まっていて漁師の姿はありませんでした。

別の漁港の市場にも人の姿はなく、機械はストップしたままです。

また、八戸市にあるレストランは、1週間前の地震の爪痕が残っていました。
オーブンのガラスは粉々に割れ、ドリンクを冷やす冷蔵庫も地震の揺れで倒れてしまったといいます。

Garden Terrace・安保浩一支配人:
売り上げ自体の損失は4~500万円ぐらい。忘年会シーズン、(客を)断るのは心苦しくて申し訳ない気持ちだが、この状況で致し方ないと理解をもらった。

地震から1週間。
いまだ、様々な場所で影響は続いています。

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