この週末、東京で豊かな海を取り戻すための取り組みが行われました。
主役は、ある“海草”です。
13日、お台場の砂浜で約200人の参加者が歓声を上げながらシートに塗っているのは、固定剤ののりと混ぜた「アマモ」という海草の種です。
水中でゆらゆらと揺れるアマモは、水深の浅い砂浜など日本全国で育ちます。
様々な魚の産卵場所やすみかになってきたことから「海のゆりかご」とも呼ばれてきました。
しかし東京都によると、近年海水温の上昇などの影響で、東京湾では魚の生育場所だったアマモが急激に減っているのです。
東京都港湾局・堀江良彰環境対策担当課長:
全国的にも世界的にも藻場の取り組みが注目されている。東京港でも、アマモ場をお台場の海で創出していこうと。
シートにまかれたアマモの種は、船で運ばれ浅瀬に固定されます。
成長期は冬。
この時期、種をまくと2026年の春ごろには50cmほどの大きさに育つということです。
参加者からは「楽しかった。ノリをぬりぬりするところ」「生き物がたくさん集まるようなお台場の海になるといいなと思った」といった声が聞かれました。
また、光合成で二酸化炭素を吸収し酸素を放出するアマモは、異常気象の原因とされる「地球温暖化」対策としても注目されているのです。
親子で育む豊かな海。
きれいな海を取り戻すための取り組みが続きます。