アメリカ・ニューヨークの個人商店で地元住民をいやしてくれる存在の「看板ネコ」ですが、実は法律の壁に阻まれています。

そんな「看板ネコ」を合法化する動きが進んでいます。

ニューヨーク市内には、食料品や日用品を販売する個人商店が約1万4000店舗あり、その多くで「看板ネコ」を見かけます。

元々はネズミ対策で飼っていましたが、今では地元住民と店を結びつけるアイドル的存在になっています。

店員:
近所の人はネコに会いに来たついでにお菓子を買ってくれるから助かる。

ニューヨークの文化として定着している「看板ネコ」ですが、ニューヨーク市の条例では食品を扱う店舗に動物を置くことは禁止されていて、違反すると300ドル程の罰金を科される可能性があります。

現状、積極的な取り締まりはされていないものの、店主が罰金を恐れてネコを病院に連れて行けないといった問題も指摘されています。

そこで立ち上がったのが、SNSで「看板ネコ」を紹介しているダン・リマダさんです。

合法化を求める署名活動を始めたところ、1万3000を超える署名が集まりました。

ダン・リマダさん:
SNS上のネコは大切にされているが、多くのネコは違う。多くが店の奥に閉じ込められたり、避妊・去勢もされていない。

こうした動きを受け、11月、ニューヨーク市議会に「看板ネコ」を合法化するための条例案が提出されました。

条例案は定期的な清掃や消毒の実施、ネコを調理場に近づかせないなど、店側による衛生管理を前提に、「看板ネコ」を認めるというものです。

可決されれば、ネコは無料のワクチン接種などの行政サービスも受けられるようになります。

条例案を主導するキース・パワーズNY市議
猫は店に居続けられ、ニューヨーカーも猫も店主もみんな幸せになれる。

今後、市議会で公聴会が開かれる予定で、議論の行方をネコたちも見守っているはずです。

フジテレビ
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国際取材部
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