特集です。いま全国的に、子供たちの間で「シール」が大ブームです！
私の息子のシール帳を持ってきました。性別を問わず、シールを集め、交換するのが流行っています。このムーブメント、子供たちの楽しみだけでなく、親子関係を良好にする、あるメリットがありました。
デサキ宮崎店では、夏ごろからシールに関する問い合わせが増え、いまは毎日20件以上、入荷について尋ねられるそうです。
（デサキ宮崎店 奈須希穂店長）
「お子様の間でシール交換がすごく流行っていて、一番は人気のボンボンドロップシールはありますか？立体的なシールありますか？というお子様の期待に応えたいというお母さんやおじいちゃん、おばあちゃん、幅広い世代の方からお問い合わせが来てます」
店では購入の個数制限を設けたり、入荷状況をSNSで告知し、電話での問い合わせを控えてもらうなど対策をしている状況です。
（デサキ宮崎店 奈須希穂店長）
「シールひとつで1日に何回も聞かれるのは、初めての経験です」
（お客さん）
「上のお姉ちゃんが小学一年生。インスタ見て、すぐ駆けつけました。やっと出会えて…笑」
人気のシールは開店20分で完売しました。
（デサキ宮崎店 奈須希穂店長）
「どうしても入荷状況がバラバラだったりするので、人気の商品は、”完売しました”もお知らせしています」
店頭では入手困難なシール。中には市販の物を使って手作りする子供たちもいるようです。
一大ブームとなっているシール。どのように楽しんでいるのか…宮崎市佐土原町のダンススタジオをのぞいてみました。
（子供たち）
「これいい？」「いいよ」「交換成立〜」「あげますよ」
（カメラマン）
「ありがとう…どこに貼ろうかな」
（子供たち）
Qみなさん何冊持ってるんですか
「3冊、3冊、8冊！」
実は子供たちだけではないんです！
（お母さんたち）
Qそれはお子さんの
「これは私のです」
Q懐かしさがありますか
「はい！結構変化しているので、一緒に集めるのが楽しいです」
このブーム、子供のころシールの流行を経験した母親世代も一緒に楽しんでいました。
（子供たち）
Qシール交換のどんなところが楽しいですか
「新しいシールが無料でもらえるから！」
「新しいシールがもらえるから」
「ハイ！もう大事にします」
世代を超えたシールブーム。教育心理学を専門とする宮崎公立大学の野崎秀正教授は、親子間での「心の交流」につながると話します。
（宮崎公立大学 野崎秀正教授）
「親子で同じものを見て、感情を共有させることを、心理学では共同注意と言うんですが、お互いの相互理解を深めたりというのがあるんですけど、具体的な”シール”というものを媒介としてやっていることが、非常にいいことではないかなと思います」
相手からシールをもらう、あげるという行動の際の声掛けや思いやりなどから、子供たちは社会的スキルを学ぶそうです。
（お母さんたち）
「子供が結構人見知りなんですけど（友達に）声をかけたりするようになったので、ちょっと人間関係がスムーズになったのが嬉しいです」
「一緒に楽しんでます」
「今まで喋らなかったお友達ともより仲良くできるようになったので、安心しています」
（宮崎公立大学 野崎秀正教授）
「対等な立場でやり取りをすると、認めてもらえたという所が信頼感、安心感を醸成することにつながりますし、ひいては自己肯定感にも結びつくように思っているところです」
野崎教授は「シール交換」という遊びの特性にも注目します。
（宮崎公立大学 野崎秀正教授）
「交換遊びというものになるんですけど、キャッチボールとかトランプとかあるんですけど、そういう遊びと言うのは能力の差があったりしますよね。シールの交換と言うのは対等な立場で遊べますので、お母さんと同じ立場で遊べると感じられると思っている。そういう対等な形で関係性を深められるというのがいい遊びじゃないかと思う」
