旬の味覚や話題のグルメを紹介するきょうの「タベタイ!」。今回は富山を代表する郷土料理です。
特にこれからの時期、旨味が増して人気なのが「たら汁」。こだわりの一杯をいただいてきました。
*島田アナ
「私はいま、朝日町の国道8号線沿い、通称『たら汁街道』にやって来ました。周りには『たら汁』の文字がたくさんあります。冬にぴったりな『たら汁』食べにいってきまーす」
*島田アナ
「こんにちは。朝日町の名物「たら汁」を求めてやってきました」
*ドライブイン金森 金森直司さん
「もちろんやってますよ」
*島田アナ
「(たら汁は)これからおいしくなる季節ですか?」
*ドライブイン金森 金森直司さん
「これから、肝とか白子もついて、良い時期」
*島田アナ
「本当ですか?楽しみです」
たら汁を待っている間に、朝日町漁協の水島組合長にたら汁について伺いました。
*朝日町漁業協同組合 水島洋組合長
「宮崎地区は、昔からお父さんたちが漁をして、お母さんたちが、とってきた魚を調理して富山方面に行って行商に行っていた」
*島田アナ
「(たら汁は)いつぐらい前から食べられてきたものなんでしょうか?」
*朝日町漁業協同組合 水島洋組合長
「(現在81歳の)自分の幼いころを思い出したら、75年ぐらい前から『たら汁』はあると思う。夏の暑い時に浜辺でブルーシートを敷いて家族で鍋と箸を持って行って、たら汁食べたことがしょっちゅうあった」
水島さんによりますと、朝日町の東側、新潟県との県境に近い宮崎地区では、昭和30年代にはタラがよくとれていたそうです。
とれすぎたタラは日持ちしないため自分たちで「たら汁」にして食べたのがきっかけで宮崎地区で「たら汁」がよく食べられるようになったとのこと。
*ドライブイン金森 金森直司さん
「お待たせしました。はい。二人前です。どうぞゆっくりお召し上がりください熱いうちにどうぞ」
*島田アナ
「ありがとうございます。いただきます。あったかい。あたたまりますね。タラの旨みが、ギュッとつまってます。おいしい」
*ドライブイン金森 金森直司さん
「ありがとうございます」
*島田アナ
「タラの身もいただきます。やわらかい。ホロホロっとくずれていきますね。食感もやわらかくって、とってもおいしいです。脂がのってますね」
ドライブイン金森では「たら汁」とごはんがセットになった「たら汁ごはん」が人気です。
*島田アナ
「おいしいです」
かつて、朝日町で豊富にとれていたタラに10年ほど前から変化がでてきているそうです。
*島田アナ
「年々(朝日町で)タラがとれなくなっている…」
*ドライブイン金森 金森直司さん
「(朝日町の)タラがなくても北海道や岩手から毎日タラが入ってくるので、年中『たら汁』を提供できる。」
*島田アナ
「地元のタラが減っていっても、この味は朝日町で…」
*ドライブイン金森 金森直司さん
「残りますね。タラ自体がなくならない限り」
時代の変化で客層も変わってきているため、多くの人に満足してもらえるよう「作り置き」の1品料理にも力を入れていて煮魚やモツ煮などが人気なんだそうです。
*ドライブイン金森 金森直司さん
「『たら汁街道』界隈は、長距離トラックの運転手が客層のメインだったんだけどモータリゼーションで変わって、いまは客層が完全に逆転して、地元の客、それこそ県内の客が主流。たら汁を提供しているのは」
冬場のタラ汁は美味しいですよね。
これからの時期はタラの白子やたらこもあり旨味がまします。
朝日町でのタラの漁獲は減っていますが、北海道や岩手の三陸でとれたタラを取り寄せてたら汁を提供しているそうです。
朝日町の宮崎地区では各家庭でもたら汁を作って食べているそうで、家庭ごとの味があるほど親しまれている郷土料理です。
今回のタベタイ!は朝日町のタラ汁でした。