来月8日投開票の衆院選、29日と30日は争点について考えます。
物価高が続く中、与野党ともに掲げているのが「消費税の減税」です。
富山県民は政治に何を求めているのか現場を取材しました。
食料品の消費税をゼロにするとどれくらい効果があるのか。
標準的な4人家族で考えると、家計の負担は1年間で6万4000円減り。
2年だと12万8000円、3年だと19万2000円になると試算されています。
こちらは、高岡市で月に2回開かれている「オタヤこども食堂」。
毎回およそ200人が訪れ、地域の交流の場にもなっています。
*利用者
「栄養のバランスも考えられた食事をいただけるのが良い」
「ありがたく思う。続いてほしい」
「あんまり食べない子だったがここに通うようになって、『おいしい』といっぱい食べるように…」
*オタヤこども食堂 高沢満里子さん
「子供たちが何回もおかわりしたりとか『おいしかったよ』とか、その一言に励まされてずっと続けている」
日本の17歳以下の、およそ9人に1人が貧困状態にあるとされる今。
子どもの「食」を支えようと運営を続けてきました。
スタッフはボランティア、個人や企業からの寄付などを受けながら、活動は今年で11年目です。
*オタヤこども食堂 高沢満里子さん
「昔なら『貧困』というと、(服装などから)見てすぐわかったが、このごろは一切わからない。ここは身元調査もしないから、普通に気軽に来て、誰でも食べられる」
子どもは無料、付き添いの大人は300円。
栄養バランスにも配慮した食事を提供しています。
しかし…。
*オタヤこども食堂 高沢満里子さん
「使う野菜とか魚であれ肉であれすごく量が大変。この物価高でだいたい魚なんて倍ぐらいの値段に。ここは人数が多いからカット野菜をお願いしたりする。もう倍近くの値段になっていてびっくり。これはやっぱり体をかけないといけないかなと、家で下処理してきたり。自助努力しかないかなと」
止まらない物価高。食材費は毎回、およそ7~8万円かかり、工夫を重ねながら乗り切るしかないといいます。
今回の衆院選でほとんどの党が食料品の消費税減税に言及していることについては。
*オタヤこども食堂 高沢満里子さん
「期間限定ではなくて、もうずっと食品に関しては消費税ゼロにしてほしい。選挙の期間だけの客寄せみたいに引き付けるんじゃなくて、それをしっかり地に(足が)着いた政策に」
多くの党が掲げる「食料品の消費税の減税」。消費者はどう捉えているのか、高岡市のスーパーで聞きました。
*買い物客
「消費税の減税はありがたいが、税収は大事なところ。減税よりも社会保険料を下げるとか、みんなが暮らしやすくなる制度のほうがうれしい」
*買い物客
「口先だけのような気もするし、その財源はどこからなのかはっきりしない。下がることに越したことはないけれど福祉のこと考えたら難しい」
*買い物客
「国の財政が成り立たないから今まで通りでいいのでは。物価高を下げるのに税金使ったらあとあとつけが回るので同じこと。経済を立て直すのがいちばん」
およそ1万品目をそろえるこちらのスーパーでは、物価高騰にともない、一昨年から段階的に1、2割ほど値上げしています。
*ヒラキストア 開貞ニ社長
「仮に消費税8%分がゼロになると、お客様にとっては非常に購買意欲を刺激され、品物を買いやすくなるので、私たち食品小売業者にとっても率直に売上が伸びることにつながる」
一方、店の運営に関してはデメリットも。
*ヒラキストア 開貞ニ社長
「レジの改修やポップの入れ替え、店内に数千アイテムありますので、手間とコスト、かなり大変なものだと予想。1日では終わらない、数か月かかると思う」
スーパーでは、減税の場合に備え、レジ業者に問い合わせを行っていますが、レジの設定変更にかかる日数やコストなどは見通しが立っていません。
6年前、増税した際は値札の更新も含めると、作業に1ヵ月以上かかったということです。
*ヒラキストア 開貞ニ社長
「何度も入れ替え作業が発生しない形が好ましい」
ヒラキストア大坪店高岡市大坪町争点となっている消費税の減税。
税を負担する立場からすれば、共感しやすい政策ですが、「これまで社会保障の重要な財源と位置づけられていた」との意見もあり、各党の主張を見極める必要があります。
争点の現場、次回は社会保障について考えます。