株式会社ユニ・メディア(資本金2000万円、仙台市泉区)が11月27日、仙台地裁より特別清算開始命令を受けた。負債は2023年12月期末時点で約2億6500万円。帝国データバンクと東京商工リサーチが明らかにした。
同社は1989年1月に広告代理業者として設立。人気劇団の契約指定代理店として活動し、地元菓子メーカーのテレビCMや、笹かまぼこメーカーなど地元企業の各種広告制作を手がけていた。
しかし、リーマン・ショックや東日本大震災時に広告が減少した影響で赤字決算が発生。経営打開策として2012年6月より「仙台日の丸タクシー」の屋号でタクシー事業を開始し、仙台市内を中心に約17台の車両で運行していた。
その後、コロナ禍でタクシー事業の営業自粛を余儀なくされ収入が大幅減少。2021年9月には広告事業を担っていた前代表が死去し、同事業を縮小した。タクシー事業もコロナ禍以降の客足回復が鈍く、2023年12月期の年収入高は約1億2700万円、燃料費高騰などにより当期純損失約1500万円を計上していた。
業績改善の見通しが立たなくなり、広告事業を別会社に事業譲渡し、2025年2月12日までに事業停止。同年7月31日開催の株主総会決議により解散していた。
なお、同社の広告事業は別会社により運営が継続されている。