能登半島地震で大きな被害があった富山県射水市で液状化対策として地下水位を下げる実証実験の準備が整い、再発防止に向けて効果を確認する実証実験が始まりました。

富山県内では氷見市や高岡市でも同じ工法が検討されており、実証実験は初となります。

実証実験では地下3.5メートルに埋められた「集水管」を使いポンプで地下水を汲み上げて水位を低下させ、地盤を固くして液状化が起こりにくくするとしています。

試算では浅いところで地下60センチだった地下水位を地下3メートルまで下げられる見込みです。

また、家屋に見立てた重さ約30トンの鉄板を設置し、地下水位を低くすることで地盤が大きく沈下することがないかも確認することにしています。

市は来年5月まで実証実験を行い、その効果を検証して、早ければ6月にも住民に結果を説明したい考えです。

実証実験が行われた射水市港町地区の古新町西部では、地震で被災した少なくとも15世帯が町を離れたといういことで、地区の住民からは液状化対策の一歩になるか期待する声が聞かれました。

Q「(実証実験に)期待している?」
*古新町西部自治会 佐竹正会長
「期待しないと、どういう風に(結果が)出るか。今の状態を見たら結果としてはいいんじゃないか、(水の)勢いがあるから」

*射水市 液状化対策・市街地整備班 西村隆班長
「実証実験までこぎつけたということで、一つの節目を迎えたと考えている。実証実験から本工事に進めることで住民に安心を届けられるようにしたい」

市は実証実験の結果を受けて来年度末の着工し、29年度末までの完成に漕ぎつけたいとしています。

富山テレビ
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