12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震が発生し、岩手県を含む広い範囲に津波警報が発表されました。その後9日午前2時45分に津波注意報に切り替わりましたが、引き続き海岸や川の河口には近づかないでください。
8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生し、青森県八戸市で最大震度6強を観測しました。
県内では一戸町と軽米町で5強を、盛岡市と久慈市、滝沢市、八幡平市、二戸市で5弱を観測しています。
この地震で岩手県と青森県太平洋沿岸、北海道太平洋沿岸中部に津波警報が発表され、9日午前2時45分に津波注意報に切り替わりました。
県内では9日の午前1時9分に久慈港で70cmを、午前0時25分に釜石で20cmの津波を観測しました。
津波警報の発表を受けて、県内では沿岸全ての12市町村で避難指示が出され、これを受けて避難所は合わせて119カ所に開設されました。
交通にも影響が出ています。
八戸自動車道では浄法寺インターチェンジから青森県の八戸インターチェンジまでの間で、全面通行止めとなっています。
また三陸沿岸道路では、午前0時時点で野田インターチェンジから八戸南インターチェンジまでの上下線で、通行止めとなっています。
また、地震の影響で盛岡市内では一時、約300軒が停電しましたが、現在は解消されているということです。
そして軽米町によりますと、町内の晴山地区で水道管が破損して水が噴き出しているのが確認されていて、周辺の数十世帯が今後、断水するおそれがあるとしています。
今回の地震を受けて気象庁などは、より大きな地震への注意を呼びかける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。
この情報が出されるのは3年前の運用開始以来初めてです。
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」とは、北海道から岩手沖の日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード7以上の地震が発生した場合により大きな地震への注意を呼びかけるもので、3年前から運用が始まりました。
対象地域はM9クラスの巨大地震が起きた場合、「3m以上の津波」や「震度6弱以上の揺れ」が想定される地域で、岩手県内では沿岸部と盛岡市から一関市までの内陸部あわせて23市町村となります。
これらの地域では1週間程度の間は「すぐに逃げられる状態で寝ること」「非常用品の常時携帯」「緊急情報を取得できるようにしておくこと」など備えの再確認やすぐに避難できる態勢の準備が必要となります。
北海道の根室沖から三陸沖にかけての巨大地震の想定震源域では新たな大規模地震が発生する可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられます。
1週間程度はさらに大きな地震の発生に注意してください。