長野県の千曲坂城消防組合は大規模災害時に応援に来た消防隊員を戸倉上山田温泉の旅館で受け入れる協定を結びました。復旧や復興への活動を加速させる狙いです。

協定を結んだのは、千曲坂城消防組合と戸倉上山田温泉旅館組合連合会です。

宿泊施設が多い地の利を生かし、千曲市と坂城町で、大規模災害が発生した場合、
27ある旅館やホテルで応援に来た隊員を受け入れます。

きっかけは2021年、静岡県熱海市で起きた土石流災害の応援でした。傾斜地でテントが設営できず、営業を休止した宿泊施設に寝泊りしたところ、連日の捜索や復旧作業でも疲れが残らなかったといいます。

千曲坂城消防本部・田中英春 消防長:
「熱海市の土石流災害へ出動した隊員から『テントで泊まると暑さ寒さがあるが、そういったものがなく食事が取れ、よいよい救助活動ができた』と聞いている」

旅館組合連合会は2023年、被災者の宿泊に関する協定も結んでいます。

応援の隊とあわせ、約2800人余り受け入れることができるということです。

戸倉上山田温泉旅館組合連合会・高野和也会長:
「身体的・精神的負担を少しでも軽減して活動の円滑な遂行に貢献できれば、地域の皆さまへの恩返しにもなるとうれしく思う」

長野放送
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