木原官房長官は2日午前の記者会見で、高市首相の台湾有事に関する発言をめぐり、中国が再び、日本を批判する書簡を国連のグテーレス事務総長に送ったことについて、「中国側の主張は到底認められるものではなく、政府としては引き続き適切に対応していく」と強調した。
高市首相の台湾有事に関する国会答弁をめぐっては先月、中国が日本を批判する書簡をグテーレス事務総長に送付し、その後日本も反論する書簡を送付。そして今回新たに中国の傅聡国連大使が高市首相の発言について「戦後の国際秩序に公然と挑戦するものだ」と批判し、日本の反論についても「根拠なく中国を非難し責任を転嫁しようとしている」として発言撤回を求める書簡を送った。
木原長官は会見で、中国側の書簡送付については承知しているとし上で、「我が国は、戦後一貫して国際社会の平和と繁栄に貢献してきている。今般の我が国の国会でのやり取りを含め、平和安全法制成立以来、我が国の立場は一貫しており、中国が主張するような我が国の立場の変更は何ら事実ではない旨、我が国から中国に対しても繰り返し伝えている」と述べた。
その上で「中国側の主張は到底認められるものではなく、政府としては引き続き適切に対応していく」と強調した。