出没件数が過去最多となっているクマ。人的被害も相次ぐ中、AIを搭載したカメラを活用し対策をしようという取り組みが進んでいます。
【花角知事】
「クマの警戒の特別警報を来年1月まで延長する。県民の皆さんに最大級の警戒を続けていただきたい」
今年度のクマの出没件数が3200件を超え、過去最多を更新する中、新潟県は12月補正予算案に市町村が実施するクマの捕獲などの取り組みを支援するため約8400万円を盛り込んでいます。
本来であれば冬眠に入る時期を迎えていますが、11月25日は胎内市の飯豊連峰でクマに襲われたとみられる傷がある男性の遺体が見つかるなどクマの脅威はまだ続いています。
そのクマへの対策に最新技術を活用し、対策しようというのが三条市の企業です。
【TIFFIN 鵜拓実CMO】
「クマをカメラで読み込むと、赤枠でパーセンテージが出る」
TIFFINが開発したのはAIを活用したクマの検知システム。カメラにはクマの姿を学習させたAIが搭載されていて捉えた映像を解析し、クマが映っていた場合、自動で認識します。
さらに、クマが検知されるとシステムからLINEに自動で通知。システム専用に開発されたアプリを使えば、どこでクマが検知されたかを地図上で確認することができるといいます。
【TIFFIN 鵜拓実CMO】
「出た瞬間に“クマが出た”とリアルタイムで通知してくれるというのが今回の開発の肝」
今回カメラに映したのは会社側が用意したクマの画像でしたが…
【TIFFIN 鵜拓実CMO】
「(Q.初見の動画でも検知可能?)もちろん可能」
そこで、視聴者から提供された動画に映っているオリの中に捕らえられたクマを検知できるか確かめてみると…
【齋藤正昂アナウンサー】
「オリの中で動いているクマが赤い枠で検知されている」
毛並みや大きさといった特徴をAIに学習させればクマの個体識別が可能となり、行動パターンも解析できるため、被害防止に役立つことが期待されています。
12月には三条市と連携し実証実験もスタート。無償提供するAI搭載のカメラを使って住民にクマの出没を知らせるサービスを提供する予定です。
【TIFFIN 鵜拓実CMO】
「クマ被害をなくしていきたいと思っているし、住民が安心して暮らせる環境を市と私たちと猟友会の皆さんで守っていければ」
協賛企業を募り、カメラの設置台数を増やしていく方針のTIFFIN。最新技術を活用したシステムでクマによる被害を抑えられるか注目です。