今週末11月30日(日)、ジャパンカップ・GⅠが行われる。
「世界に通用する強い馬作り」を目指し創設された同レース。
創設当初の10年間は外国馬が8勝と世界の実力をまざまざと見せつけられていたが、以降は日本馬も奮闘。
今では外国馬の14勝を大きく上回る30勝を挙げており、現在19連勝中と日本馬がその実力を世界に証明する舞台となっている。
“世界最強”カランダガンが襲来!
第45回を迎える今年、フランスから参戦する正真正銘“世界ナンバーワンホース”が外国馬として20年ぶり制覇に挑む。
その名は、カランダガン。
去年8月のG1初挑戦から4戦連続G1の舞台で2着だったが、6月のサンクルー大賞・仏G1で初勝利。
7月のヨーロッパ最強馬決定戦キングジョージ6世&クイーンエリザベスS・英G1も快勝。
さらに、10月の英チャンピオンS・G1で3連勝を決めた。
夏に完全本格化を果たしたカランダガンは、13日に発表されたロンジンワールドベストホースランキングで1位を獲得。
そして、ヨーロッパ競馬の年度表彰であるカルティエ賞で年度代表馬にも選出された。
名実ともに“世界最強”となったカランダガンは、20日夜に決戦の舞台・東京競馬場に到着。
競馬場内にある国際厩舎で調整を進め、木曜日には追い切りを行った。
管理するのは、2年連続4度目のジャパンカップ挑戦となるグラファール調教師。
―G1レース3連勝を振り返って
グラファール調教師:
今年は非常に良いシーズンを送っています。
サンクルー大賞以降は、非常に力強く、自信と身体能力がさらに向上していると思います。
そして、3連勝でそれを証明しました。
―カランダガンの強みと意気込み
グラファール調教師:
カランダガンは一度も悪いレースをしたことがなく、非常に競争力があります。
去年のゴリアットと比べ非常に落ち着いていて、才能に恵まれている。
カランダガンにとってプラスになる点は、心身ともに完璧で、良馬場を好み、左回りコースが得意。
そして、バルザローナ騎手も彼のことをよく知っていることです。
大きな自信を持って最高の状態でレースに臨むと思います。
“超強力日本勢” マスカレードボール
そんな世界最強馬を迎え撃ち、威信を示したい日本勢も精鋭揃い。
その筆頭は、11月の天皇賞(秋)・GⅠを3歳で制したマスカレードボール。
皐月賞3着・日本ダービー2着と、春のクラシック戦線で涙を呑んだ。
その雪辱を誓ったこの秋は、同世代のライバルが向かうクラシック菊花賞ではなく、古馬との対戦を選択。
GⅠ馬が7頭揃った天皇賞(秋)で1番人気に支持され、その期待にしっかり応えGⅠ初制覇を飾った。
レース史上6頭目となる3歳馬制覇を達成したマスカレードボールが、次に挑むのは史上初の偉業。
それは、3歳馬による天皇賞(秋)&ジャパンカップの連勝だ。
この偉業に挑んだのは過去に2頭。
1996年に59年ぶりの3歳馬制覇を果たしたバブルガムフェローは、
ジャパンカップでは13着。これは生涯唯一となる馬券圏外だった。
もう1頭は、のちに天皇賞(秋)と有馬記念を連覇するシンボリクリスエス。
日本馬最先着を果たすも、イタリアのファルブラヴとアメリカのサラファンに敗れている。
“超強力日本勢” クロワデュノール
そのマスカレードボールに日本ダービーで勝利し、世代の頂点に立ったクロワデュノールはGⅠ3勝目を狙う。
マスカレードボール同様、菊花賞へ向かわなかったクロワデュノールは、日本競馬界の悲願である凱旋門賞・仏G1制覇に挑戦。
前哨戦ではのちに凱旋門賞を制するダリズを破ったが、本番では逆転を許し、14着に敗れている。
また、その年の日本ダービー馬がジャパンカップを制するのは、2001年のジャングルポケット以来、史上2頭目の快挙となる。
世代の一等星となった東京2400mで再び輝きを取り戻せるか。
“超強力日本勢” ダノンデサイル
ダービー馬の先輩であるダノンデサイルも、ここでGⅠ3勝目を目指す。
GⅠ2勝目となった4月のドバイシーマクラシック・G1では、なんと今回の最大のライバルであるカランダガンと対戦。
世界最強馬となったとは言え、一度破った相手。
今回はホームで迎え撃つ立場、負けるわけにはいかないだろう。
そして、鞍上は4戦連続のコンビとなる戸崎圭太騎手。
ドバイシーマクラシックを勝利した際に放った「ベリーベリーホース」が再び繰り出されるか。勝利後のインタビューにも注目だ。
さらには、おととしのダービー馬タスティエーラや去年このレースで2着を分け合ったドゥレッツァとシンエンペラーも参戦する超豪華決戦。
注目の枠順は、以下の通り。
フランスのカランダガンは4枠8番、日本のマスカレードボールは7枠15番となった。
第45回 ジャパンカップ(GI)
東京競馬場・芝2400m
1枠1番 ジャスティンパレス(牡6・C.デムーロ)
1枠2番 クロワデュノール(牡3・北村 友一)
2枠3番 コスモキュランダ(牡4・丹内 祐次)
2枠4番 ディープモンスター(牡7・松山 弘平)
3枠5番 サンライズアース(牡4・池添 謙一)
3枠6番 ホウオウビスケッツ(牡5・岩田 康誠)
4枠7番 ダノンベルーガ(牡6・佐々木 大輔)
4枠8番 カランダガン(せん4・M.バルザローナ)
5枠9番 セイウンハーデス(牡6・津村 明秀)
5枠10番 シュトルーヴェ(せん6・菅原 明良)
6枠11番 アドマイヤテラ(牡4・川田 将雅)
6枠12番 ヨーホーレイク(牡7・岩田 望来)
7枠13番 ブレイディヴェーグ(牝5・T.マーカンド)
7枠14番 ダノンデサイル(牝3・戸崎 圭太)
7枠15番 マスカレードボール(牡3・C.ルメール)
8枠16番 シンエンペラー(牡4・坂井 瑠星)
8枠17番 ドゥレッツァ(牡5・A.プーシャン)
8枠18番 タスティエーラ(牡5・D.レーン)
ジャパンカップは、午後3時40分に発走する。
みんなのKEIBA ジャパンカップ・GⅠ
11月30日(日)午後2時40分から拡大生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html
