地震関連の補助金をめぐり、宮城県職員への口利きの見返りに現金50万円を受け取った罪に問われた元県議会議員の控訴審で、仙台高裁は一審の有罪判決を支持し、元県議の控訴を棄却しました。

元県議会議員の仁田和廣被告(75歳)は、2021年4月から2022年1月にかけ、福島県沖地震で被害を受けた塩釜市の水産加工会社の当時の社長から、申請した通りの補助金が交付されるよう、県職員に働きかけた見返りとして、現金50万円を受け取ったとされています。

一審の仙台地裁は「議員の権限に基づく影響力を行使して、県職員に強引かつ執拗な働きかけを行い、その対価を受け取った」として懲役2年・執行猶予3年の有罪判決を言い渡していました。

これに対し仁田被告側は、「現金はお礼として受け取った政治献金で、報酬ではない」と無罪を主張し控訴していました。

11月25日、仙台高裁の加藤亮裁判長は「強い働きかけをし、近接した日時に現金の支払いを求めて受け取った被告人において故意が認められるとした一審判決に誤りはない」などとして一審の有罪判決を支持し、控訴を棄却しました。

元県議会議員 仁田和廣被告
「事実関係の調査をがっちりしてもらって、それであったら私は納得しますけれども、今の状況では納得できません」

仁田被告は、「家族や弁護士と相談して上告するか検討する」としています。

仙台放送
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