25日、鹿児島市で黒牛の枝肉の審査が行われ、県内外の畜産農家が質の高さを競う中、県内の農業高校の高校生も出品し、それぞれが愛情を込めて育てた成果を間近で見ていました。
美川愛実キャスター
「こちらにはプロの目線で評価された40頭以上の枝肉があります。中には600キロを超えるものも多くて、なかなかの迫力です」
25日開催されたのは食肉の製造、販売を手がけるカミチクグループが主催した黒牛の枝肉の審査会で44頭の肉が出品されました。
こちらがグランドチャンピオンに輝いた黒牛肉。
薩摩川内市の農業生産法人「のざき」が育てた黒牛です。
1キロあたりの単価は5000円、一頭で約322万円です。
見た目、肉質共に高く評価されました。
農業生産法人のざき・浦松輝人さん
「本当にすごくうれしい。うれしいしか感じないです。一頭一頭しっかり見て、体調管理などして育ててきた」
評価の基準は肉の色やしまり、きめの細かさ、サシの入り具合の4項目。
熊本、宮崎からも上質な肉が揃う中、審査会には高校生の部も設けられ、県内の4つの農業高校も出品しました。
今回、金賞に輝いたのは…
鹿屋農業高校・鹿児島黒牛研究部です。
1キロあたりの単価は2900円でした。
全国和牛能力共進会をきっかけに3年前に発足。
部員10人が80頭の牛を育てています。
今回は細かく入ったサシが特に評価され4校の中で唯一満点を獲得しました。
2024年は惜しくも金賞を逃しましたが、2025年で4回目の受賞です。
生徒たちも続々と審査会場へ。
自分たちの出品した牛肉だけでなく、各地の生産者が育てた牛肉も、今後の参考にしようとしっかり観察します。
鹿屋農業高校 畜産科2年・郷優絆さん
「まさか自分たちで育てた星が金賞になると思っていなくて、育ててきてよかったなと思う。できるだけにして牛に負担をかけないように育てていた」
今回受賞した鹿屋農業高校の肉はカミチクグループのオンラインショップなどで販売予定です。
また、会場では多くの畜産関係者がライトをあてて間近で肉の色を見て品質の高さを確かめていました。
カミチク・上村昌平社長
「非常にハイレベルな牛を出荷していただいたと思う。エサ代も含めて高騰が続く中、経営状況が厳しいと思うが(農家と連携して)不況を乗り越えていけるよう頑張っていきたい」