#に思いを込めて、人と地域を結ぶ新たな仕掛けとは。
“地方移住”を考える人と、移住を“待ち望む”自治体。
互いの縁を結ぶきっかけ作りに新たな仕掛け、ポイントは“#カード”でした。
大阪市で行われていた総務省が主催するイベント「地域おこし縁むすびキャラバン」は、都市部から地方へ移住し、地域活性化に取り組む「地域おこし協力隊」に関心を持つ人と、募集する自治体のマッチングイベントです。
特徴的なのはマッチングに「#カード」と呼ばれるカードを用いた点。
参加者は事前に、“#未経験者歓迎”、“#観光”など、興味のある「#カード」をピックアップ。
自治体のブースをめぐると、例えば、和歌山・紀の川市は「頼れる先輩います」「若手が元気」など、長野・阿智村は「お祭り好き歓迎」「温泉あります」などを#に入れ、街の魅力をアピールしていました。
参加者は自身が選んだタグに当てはまる自治体ブースを訪問、愛媛・西予市に興味を持った参加者は「(Q. 気になったハッシュタグは?)『#移住体験OK』と『#移住仲間います』は心強い。地元の人たちばかりの中にぽつんと入るのはドキドキする」と話しました。
カードによって、参加者と自治体の興味や価値観を可視化する“相性”を重視した出会いを創出していたのです。
参加者は「先にこうやって(タグとして)並べてくれると、すごく選びやすい」と話しました。
それぞれの地域の特徴を「#カード」にしたため、この日は、全国から25の自治体が出展し、参加者の持っているタグを見て積極的に話しかけます。
北海道・ニセコ町の担当者:
もうすでに興味あることが、普段だと話を聞きながら引き出すものが最初から見えている。その点に関しては話をしやすい。
地域の新たな担い手となりうる「地域おこし協力隊」は、2024年度時点で全国に約7900人。
政府が2026年度までに1万人を目指す中、偶然ではなく共感・共鳴から始まる、「人」と「地域」の縁むすび。
総務省 地域自立応援課・久芝正成係長:
ご自身がどういう自治体・地域に行かれたいのか、明確化する支えにもなるのかなと。ご自身にあっているところに行っていただくのは、やはり大事だと思います。接点持っていただいて、そこから話を深めていただけると、よりミスマッチをなくす方向につながるのでは。