ペット市場が約2兆円規模に拡大する中、人間同様の食事やサービス、薬をペット向けに提供する企業が増えています。
“ペットは家族の一員で人と同じような存在”、この考え方はペット・ヒューマナイズと呼ばれています。
そんな飼い主たちに向けて24日まで東京・お台場で開催されていたのが「ジャパンわんこフェスタ2025」です。
全国から180店舗のペット関連ショップのブースが集結。
フォトスポットも設置され、皆さんベストショットを狙い奮闘していました。
日本で飼育されている犬と猫は約1600万匹に上り、15歳未満の人口を上回ることから、いまや子どもよりペットが多い時代となっています。
こうした背景などを受け企業ブースでは、これまでのノウハウを生かし、人向けのものをペット用にアレンジした商品が多く見られました。
水産・食品大手のニッスイが開発したのは犬用の冷凍食品です。
獣医師が監修した「PAWSOME DELI」は、電子レンジで温めていつも食べているご飯にかけるだけ。
ペット用の商品を手掛けるのは今回が初めてです。
ニッスイ 戦略商品部・河合咲紀さん:
人間のご飯を作ってきた弊社の技術があるので、人間のご飯と同じようにわんちゃんも選んで、家族で楽しめる食卓を囲めるようなものを作っていきたい。
2024年度のペット関連の国内市場は前年度より2.6%増え約2兆円規模となり、ペットのためなら財布のひもが緩む人も多いはず。
そのため、高級食材が入っている商品もありました。
ゼリー状のスティックにはツバメの巣のエキスが配合されていて、価格は30本入りで約1万2000円です。
犬の皮膚や健康をサポートするスティック状のゼリーに、皮膚を優しく吸引して筋肉をほぐすマシンなど、各社、あの手この手で飼い主にアプローチ。
こうした中、大手製薬会社の大正製薬が出展したのは、ペット用として初めて開発した犬用のビオフェルミンです。
“愛犬用サプリ”と打ち出し、乳酸菌とビフィズス菌を配合。
錠剤が苦手なペット用に粉タイプに変更した他、においがきつくならないようプレーン味に改良するなど、さまざまな工夫を重ねて今回の商品を開発したといいます。
大正製薬 商品開発部・鈴木幸奈さん:
わんちゃんにも腸活の文化が広まってきて、ペットオーナーから“うちの子にもビオフェルミンをあげたい”と声をもらい、わんちゃん用のビオフェルミンを開発することにした(今後も)幅広い分野でわんちゃんの健康を支えていける商品を開発できたらと思う。
異業種の参入で激化するペット市場の顧客獲得競争。
その勢いはとどまることを知りません。