奈良県川上村で22日、土砂崩れが発生し、およそ40人が孤立状態となっている。
周辺で雨は降っていなかったということだが、なぜ土砂崩れが起きたのだろうか。
■斜面が25メートルにわたって崩落 42人が孤立状態に
22日午後、奈良県川上村の村道で土砂崩れが発生した。
斜面は長さ25メートルほどにわたって崩落し、幅およそ4.5メートルの道が完全に塞がれた状態になった。
現場は国道169号と井光(いかり)地区をつなぐ唯一の道で、32世帯42人が孤立状態となっている。
村の発表によると、けが人はおらず、水道や電気などは通常通り使用できるということだ。

■住人「食料品が無くなったらどうしよう」
住んでいる人に現在の様子を聞くと…。
井光地区に住む人(80代):井光では隣同士が仲良しなのでいろいろとおしゃべりしたり、いまも来てくださってるんですけど。
(通行止めは)不便ですよね。食料品が無くなったらどうしようかなというのが一番の不安。それと病気になったら病院に行けない。

■専門家「成長した段階で一気に崩れ落ちる」
土砂崩れの前、雨は降っていなかったにもかかわらず、なぜこのようなことが起きたのか。
専門家に話を聞いた。
京都大学・釜井俊孝名誉教授:この地域は岩盤が非常に浅いところだから、岩盤に小さな割れ目がいっぱいあるわけです。
破壊した面が一気にできるのではなくて、徐々に成長していくわけだから、成長した段階で一気に崩れ落ちるという現象です。
(斜面の)上からポロポロと岩が崩れてくることがあるので、そういった現象が見られたら、その斜面は危ない。
表からは分かりにくい岩盤内部の亀裂。
斜面の下を通るときは、崩落の予兆となる落石に注意が必要だ。
(関西テレビ「newsランナー」2025年11月24日放送)

