仙台放送では宮城県内の35市町村にアンケート調査を行い、地域の自慢や、地元だからこその話題などを聞きました。その回答をもとに、「市町村発!ジモト百科」と題してお送りしていきます。

第1回は多賀城市。ジモトでは知らない人はいないほどのご当地ヒーローを取材しました。

まずは、多賀城駅前で、そのヒーローについて聞いてみました。

梅島三環子アナウンサー
「こちらのヒーロー、ご存じですか?」

20代
「知ってます、知ってます。当然!」

30代
「多賀城駅でイベントがあった時にいて、声をかけてくれました。盛り上げてくれました」
Q.多賀城では有名ですか?
「有名だと思います」

30代
「多賀城のお祭りにいるので見ていると思います。みなさん」

子供から大人まで、ジモトで抜群の知名度!多賀城のご当地ヒーローとは…。

「地域盛り上げ隊タガレンジャー」

多賀城市在住のヒーロー、地域盛り上げ隊「タガレンジャー」です。

「リーダー多賀城あやめ」
「ブルータガジョー!」

多賀城市内で週末のイベントを中心に活動をするタガレンジャー。この日は「多賀城万葉まつり」でイベントのPRをしつつ会場を盛り上げました。

メンバーは、リーダーの多賀城あやめとブルータガジョーの2人。結成当時はもう1人、レッド「マウンテンキング」もいましたが、惑星マウンテンの平和のため2017年に星に帰りました。

タガレンジャー誕生のきっかけは?

多賀城あやめ
「私が小学校1年生の時、東日本大震災が起きてしまって。その時に悲しんでいる人たちを笑顔にしたいと言ったのがきっかけで、この活動が始まりました」

きっかけは東日本大震災。あやめの言葉を形にしたのがブルー。実はリーダーあやめのお父さんです。

ブルータガジョー
「そうですね。びっくりしたけれど、私も人のために何かできないかと思って、彼女のヒーローをやりたいという発言に賛同して一緒にやりました。ボディーアーマーの下地は、全てフローリングを使っております」

コスチュームは、全てブルーが手作り。材料はホームセンターや100円ショップで揃えているそうです。

活動は、あやめの学校とブルーの仕事が休みの日限定。文字通り手作りで誕生したご当地ヒーローでしたが、地元の反応は思った以上でした。

多賀城あやめ
「本当にありがとうとか、助かったとか、来てくれてうれしいという声を多くいただいたので、本当にヒーローになりたいと言って良かったなと」

しかし、はじめは苦労もあったそうです。

ブルータガジョー
「どこの誰だか分かってもらえず、最初のうちはずいぶん苦労しました。『何か変なのがいる』と言われてね…どうしても、そういうふうに言われないために有名にならなくてはいけなかった。だから年間100本近く当時はイベントに出て、やっぱり『タガレンジャー!』って言われたいからね。がんばっていこうと思ってずっとやっていました」

「あっ!あやめちゃんだ」

それから13年。地道な努力が実を結び多賀城市での知名度は高まる一方です。

多賀城市民
「象徴ですね。多賀城の。お祭りとか、いつも元気をくれる存在です」
「すごく勇気を与えてくれる。どこにでも出てくれる素晴らしい人たちです」
Q.どうです?あやめちゃんの成長をみて。
「いやぁ、大きくなりました。私より大きいですもん。大きくなりました」

こちらの子供たちは、生まれた時からタガレンジャーが活躍しています。県内には、タガレンジャーを知らない人もいると伝えると…。

子供たち
「えっ!知らないとかちょっとね」

…というくらいのジモトでの知名度。

梅島三環子アナウンサー
「多賀城市にとってタガレンジャーはどんな存在?」

多賀城市 深谷晃祐市長
「タガレンジャーは無くてはいけない存在です」

…と言うこちらは深谷晃祐多賀城市長。平安時代の衣装でタガレンジャーとともに万葉まつりを盛り上げていました。

多賀城市 深谷晃祐市長
「多賀城市公認にはしていないけれど、多賀城市長公認にはしているので、どんどん多賀城市のPRをいろんなところでしていただければと思う」

「せーの!タガレンジャー」

この日は地域の保育園に参上!園児たちに交通安全への理解を促しました。

梅島三環子アナウンサー「タガレンジャーと一緒に勉強してみてどうでしたか?」
園児「よかった」
梅島三環子アナウンサー「タガレンジャーは好きですか?」
園児「好きです。優しいところとかっこいいところです」

大代保育園 鈴木慶祐園長
「正義のヒーローは男の子も女の子も大好きなので、すごく楽しみにして心待ちにしていました。みんな生き生きとして、すごく楽しそうだったので、本当にありがとうございます。感謝しています。ぜひまた来てほしいです」

地域で愛されるタガレンジャー。しかし今、新たな悩みも抱えています。

多賀城あやめ
「仕事と両立させなければならないので、出られるときに出るという方針にしております」

仕事との両立!大人になったあやめは、県内の企業に就職したのです。

梅島三環子アナウンサー「一人での活動が多くなることの不安は?」
ブルータガジョー「正直あります(笑)リーダーがいないとなかなか大変」

それでも、タガレンジャーらしくこれからも地域を盛り上げ続けたいと意気込みます。

多賀城あやめ
「私はちょっと出られる時になってしまうけれど、少ない活動になりつつも、他の方々などいっぱい笑顔にしていけたらなと思っています」

ブルータガジョー
「多賀城のみならず宮城県、もっと大げさな言い方をすると東北6県を回っているんですよ。さらにもうちょっと増やして、皆元気になって笑顔になってもらえればと思って。これからもやりたいと思う」

地域を盛り上げる『使命』を胸にこれからもタガレンジャーはジモトを駆け抜けます!

仙台放送
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