過去最悪となり、止まることのないクマ被害。
秋晴れに恵まれ紅葉などでにぎわった3連休も、各地でクマの出没が相次いでいます。
24日朝、岩手・盛岡市では、会社の敷地内にクマが出没しました。
のそのそとゆっくりした足取りで建物の中に入っていく1頭のクマ。
わずか11秒で、クマは敷地内から立ち去ったといいます。
この周辺の住宅街などでは、朝からクマの目撃情報が相次いでいて、警察が警戒を強めています。
また23日、栃木・鹿沼市の住宅の庭先にもクマが出没。
74歳の男性が襲われ、顔などに出血を伴うけがをしました。
近隣住民は「(悲鳴が聞こえて)行きました。『ワーっ!』と声が男性だった。人間が襲われたのは初めてだ。話聞かない。遭遇は何回かあるけど」と話しました。
さらに22日には、宮城・栗原市でわずか40分ほどの間に2件のクマ被害が。
22日午前7時50分ごろ、診療所の駐車場で、70代の男性が突然現れたクマに頭と腕を引っかかれました。
病院関係者:
(男性は)防御はしたらしいが、押し倒されて自分の身を守るので精いっぱいだった。
男性は病院に運ばれ、意識はあるということです。
その40分後の午前8時半ごろ、近くの住人からは「小屋のニワトリが食べられている」と通報が。
警察によると、複数のニワトリが襲われていて、クマのものとみられる足跡が残っていたということです。
一方、先週、秋田市の「大森山動物園」では、クマが脱走する騒動も起きました。
21日午後1時半ごろ、清掃員がキリンの展示場近くでクマ1頭を発見。
実はその前日、動物園からすぐそばのイチョウの木の上に子グマが居座っていました。
子グマは約3時間後に麻酔銃で捕獲されましたが、近くに親グマが潜んでいる可能性があり、警戒が続いていました。
そんな中、起きた動物園内でのクマ出没情報。
園内には客が約10人いましたが、全員が避難しました。
その後、飼育員がクマの展示場にメスのツキノワグマ「ルビー」がいないことを確認。
そこで脱走が判明しましたが、午後7時ごろ、ルビーを捕獲し展示場に再び戻しました。
大森山動物園は、安全管理のため一時休園しています。