■火災発生でも消防車が入れない!
全国で最も「木造住宅」が多い大阪府。大阪が抱える“火災のリスク”を取材した。
記者リポート:大阪市生野区の住宅街に来ています。このように道幅が非常に狭くなっていて、消防車両が入れないほど、非常に密集した住宅街となっています。
大阪市生野区の古い住宅街。
戦前からの木造住宅も多く、住宅が近接して建ち並んでいる。
そのため火事が発生すると、消防車が入ることが出来ず、周りの住宅に延焼して被害が拡大することが懸念されているのだ。
■消防隊員も通れない!
実際に町会長の案内で歩いてみると・・・
Qかなり狭いですね?
田中会長:狭いでしょう。
Qこの辺りになると消火活動かなり厳しい?
田中会長:厳しいですよ。自転車位しか通れませんからね。消防隊員なんかはたぶん無理(通れない)。

■初期消火は「バケツリレー」 準備するものの高齢化で問題山積み
消防車両はとても入ることが出来ないほどの狭い道。
火事が起きた際は大通りからホースを伸ばす必要があり、住民は初期消火を自分たちでもできるように準備をしている。
田中会長:バケツ、これも各町会で皆さん置いていますね。
Qこれは火災が起きたときに使うもの?
田中会長:そうです。バケツリレーを行います。
Q手動的だが、それが一番良い?
田中会長:初期消火の場合は良い。もう消火器は何秒かしか出ないので、消火器よりも水だったらすぐにナンボでも順番に送ってくれるので。
今回の火事(大分の大規模火災)で不安を感じるなか、住民の高齢化などもあり、密集地の問題解決は簡単ではないと話す。
田中会長:これはもういらいようがない。簡単にはできない。地域に愛着がある人がたくさんいるので。

■全国の危険な密集地「ワースト」は大阪
3年前の国の発表では、全国の危険な密集地のおよそ7割が関西に集中していて、大阪府は895ヘクタールとワーストになった。
大阪府は老朽化した木造住宅の解体費用を補助するなどして、危険な密集地はおよそ半分にまで減ったが、全国の数値と比べると依然高い数値となっている。

■「着実に密集市街地対策を進めていきたい」と吉村知事
この状況について吉村知事は・・・
大阪府・吉村洋文知事:一足飛びにすべて解決はなかなか難しいですけども、民有地でありますから。しっかりと計画に基づいて、着実に密集市街地対策をすすめていきたい。
火事の被害を最小限に抑えるために、引き続きの対策が求められている。
(関西テレビ「newsランナー」2025年11月19日放送)

