胃がんの原因となるピロリ菌。佐賀大学は、薬に耐性があるかなどを簡単な手順で検査できる新しい「キット」を開発したと発表した。胃カメラが難しい人でも簡単に検査でき、新たな胃がん予防として期待されている。

佐賀大学と医薬品メーカーが共同開発

佐賀大学は便からピロリ菌について調べる新しい検査キットを鳥栖市の医薬品メーカーミズホメディーと共同開発したと発表した。

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このキットは胃がんの原因となるピロリ菌を検出し、菌が薬に耐性があるかを1時間ほどで調べられるもので、今年6月、国内で初めて薬事承認が下りた。

薬剤耐性の判定はこれまで胃カメラでピロリ菌を採取し行なっていたが、新しいキットでは菌の検出と同時に、薬への耐性など菌の性質もこれまでより早く調べることができる。

このため、適切な抗菌薬で治療することができるという。

胃カメラ難しい人でも簡単に検査

新しいキットでは、子供など胃カメラを入れることが難しい人でも簡単に調べることができ、より多くの人たちの胃がん予防に期待がかかる。

また、治療の始めから菌に適した薬を使うことで治療の成功率を上げ、患者の負担軽減も見込めるという。

このキットは来年医療機関向けに販売を始め、県が行っている中学生対象のピロリ菌の検診でも活用する予定だ。

サガテレビ
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