広島大学の学生を対象としたプログラミングスキルを競うコンテストが、11月16日広島市で開かれました。主催したのは広島大学と、大企業向けクラウドサービス開発を手がけるIT企業ドリーム・アーツです。このコンテストは世界各国で展開されているエンジニア養成機関「42Tokyo」で同社が実施したイベントを県内学生のスキル向上を目的に応用したもので今回で3回目の開催となりました。
コンテスト開催に先立ち、初めての取り組みとして事前講習会が10月22日に開かれました。参加に対する学生の心理的ハードルを下げることを目的に、ウェブアプリケーションのデータ処理手順など本番に向けた基礎力を養いました。
11月16日のコンテスト当日は、広島大学に通う学生34人が参加し、3人一組で課題に挑戦。課題は注文や配送といった倉庫管理システムのパフォーマンスを制限時間内に改善するという実践的なシナリオで、学生たちはシステムの高速化に取り組みました。
参加者からは「検討して実行してみたが思うような効果が得られなかった」「初めて使うアプリケーションに慣れなかったが徐々に要領を得ることができた」などの声が聞かれ、悪戦苦闘しながらも課題解決に向き合う姿が見られました。
また、コンテストの目的でもある「チームメンバーによる協創」も随所で発揮され、互いの得意分野を補い合いながら、限られた時間を最大限生かして最後まで改善作業に励んでいました。
2日間のプログラミング作業を経て、優勝に輝いたのは広島大学院先進理工系科学研究科情報科学プログラム2年生の服部淳生さんらのチームです。
優勝した服部さんは「昨年も参加して3位だったので今回はリベンジで1位になれてよかったです。事前講習会で準備をしたことで迷うことなく作業を進められることができました。同じ研究室の仲間との出場だったので、いつも通りの連携で課題に取り組むことができました」と話し、今回の成果を喜んでいました。