救急車での搬送時に「マイナ保険証」を活用して患者の情報を読み取り、病院との連携をスムーズにする「マイナ救急」の説明会が長野県佐久市で開かれました。

救急隊員:
「マイナンバーカード貸してもらっていいですか?」
「薬も見ると心臓の関係の病気とか血圧が高かったりしますかね」

救急車に乗せた患者の通院歴や服薬状況を「マイナ保険証」で確認します。

これは、10月から全国で実証が始まった「マイナ救急」の一場面を実演したものです。

佐久広域連合消防本部でも、10月から実証が始まり、11月17日は管内の11市町村の関係者を集めた説明会を開きました。

「マイナ救急」は救急隊員が患者を搬送する際、「マイナ保険証」から通院歴などの患者の情報を把握します。

情報の閲覧には、患者の同意が必要ですが、意識不明の状態や会話が困難な状態の時は同意がなくても顔写真で本人を確認して、閲覧することができます。

救急車に備え付けられた端末では、最大過去5年間の通院歴や投薬歴などが閲覧でき、車内で的確な処置が施せるほか、搬送先の病院との連携もスムーズになるなどのメリットがあります。

救急隊員:
「病気がよく分からないですという時もあるので、そういう時は見させていただくと、正確性っていう面ではいいのかなと思います」

管内では、10月の1カ月間で1029件の救急出動があり、そのうち、「マイナ救急」は129件でした。

「マイナ救急」は2026年度から本格運用が始まる予定で、消防本部は、自治体と連携して普及を進めたいとしています。

佐久広域連合消防本部の担当者:
「マイナ救急を使った救急隊からは、本人の証言とカードから読み取った情報の整合性が取れたと聞いています。普及は市町村との連携が非常に重要と考えているので連携しながら広報していきたい」

長野放送
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