プレスリリース配信元:株式会社アイディエーション
~2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)来場者の満足度は!?~
2025年11月11日
株式会社アイディエーション
報道関係者各位
大阪・関西万博に関する調査
~2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)来場者の満足度は!?~
マーケティングリサーチ事業を行う株式会社アイディエーション(本社:東京都渋谷区、代表取締役:白石章兼)は、 日本在住の20代から60代に対して「大阪・関西万博に関する調査」を実施しました。この調査は 2025年2025年9月18日(木)~10月8日(水)の期間、実施しました。
調査背景・目的
「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを掲げ、4月から10月にかけて開催された2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)。SNSやメディアではその是非や混雑具合、費用に対する声が話題となり、開催前後で様々な意見が飛び交いました。そこで、大阪・関西万博に来場した全国の20代から60代を対象とし、実際に来場した方の来場理由、実際に来場してどのように感じたのか、その実態を明らかにすべく調査を実施いたしました。
総合満足度

実際に大阪・関西万博に来場した方の「総合満足度」を調べた結果、全体の約8割が「良かった」(良かった・まあ良かった)と回答しており、大阪・関西万博全体を通して高い満足度を実現できたと言えそうです。
来場割合について

大阪・関西万博の来場割合について調べたところ、「来場した」と回答した人は全体の 12.4%、「来場していない」と回答した人の割合が87.6%という結果になりました。
来場理由・きっかけについて

大阪・関西万博の来場目的トップは「世界各国のパビリオンを見てみたかったから」72.5%、次いで「会場内の建造物を実際に見たかった」71.6%、「日本開催は貴重な機会なので逃したくなかった」70.9%と続きました。

来場目的を年代別に見ると、若年層は「SNS映え」「エンタメ」重視の意識が強い傾向が見られました。
20代~30代では「万博限定のグッズやフードを楽しみたかったから」(20代で57.3%、30代で52.8%)、「デート・レジャーとしてちょうどよいと思ったから」(20代で50.6%、30代で51.7%)といった項目のスコアが他年代より高く、万博を“特別なお出かけ”として捉えている傾向がうかがえます。
「ライブやショーなどのエンタメ目的」(20代で53.9%)、「SNSで発信したり周囲に共有したりしたかったから」(20代で42.7%、30代で33.7%)など、体験の“共有”や“映え”に価値を感じる傾向も若年層に顕著です。
また、20代では「環境・SDGsに関する展示や取り組みに関心がある」が48.3%と全体平均を大きく上回っており、他年代と比べて社会課題への関心の高さが際立ちました。
来場時の同行者について

来場した際の同行者について調べたところ、「ひとりで」来場したと回答した人の割合は13.4%、「同行者あり」が86.6%となっており、誰かしらと来場した人が多いことがわかりました。
同行者の内訳を見ると、「配偶者(夫または妻)」が42.0%で最も多く、次いで「子ども・孫」28.3%、「友人」25.5%となっています。
会期別の来場者数について

会期別の来場割合では、5月の来場率が30.5%と最も高い結果となりました。
4月は、開催から18日間のみと、半月ほどの開催期間だったものの、来場者の割合は16.1%と高く、会期前半での来場者の割合が高めであったことがわかりました。
来場前の期待値と来場後の満足度の推移

次に、「来場前の期待値と来場後の満足度」について調べました。
来場前の期待値は4月の81.7%が最も高く、9月の60.9%が最も低くなっており、会期が進むにつれて期待値が下がる傾向にありました。対して、来場後の満足度はすべての会期で75%以上と高く、7月の85.7%が最も高い結果となっています。
来場前の期待値から来場後の満足度への上昇率についても、すべての会期で満足度が期待値を上回っており、特に7月以降の会期後半は、満足度が期待値を10Pt以上上回る結果となりました。会期が進むにつれ、SNSやメディアなどを通じて会場の様子や混雑具合などを事前に把握でき、一種の疑似来場体験のような状況が生まれたことで、良くも悪くも来場前の期待値が下がっていた可能性が考えられます。
年代ごとの来場前のイメージ

年代ごとに来場前のイメージを見ると、20代~40代でそれぞれ「国際交流や異文化理解につながりそう」「パビリオンなどの建築物や演出に圧倒されそう」「世界最先端のテクノロジーを体験できそう」といったポジティブなイメージワードが近くに位置しています。
一方、50代~60代では、「パビリオンの予約が取りづらそう」「公式アプリやWebサイトが使いづらそう」などネガティブなイメージワードが近くに位置しており、来場前の期待や不安に年代差が見られました。
年代ごとの来場後のイメージ

実際に来場した後のイメージを年代別で見ると、20代~30代では「学びのある体験ができた」「未来の暮らしや社会の姿を体感できた」といった知的体験に対するポジティブな感想に加え、「世界各国の料理やグルメを楽しめた」「写真映え・SNS映えする展示やスポットが多かった」のように、食体験やSNS映えという観点でも魅力的に感じていた様子がうかがえます。
40代では「家族や友人・知人と楽しい時間を過ごせた」「お祭りのようなにぎやかな雰囲気を楽しめた」など、同行者と過ごした会場での時間や空間自体に満足していた一方、「チケット代や飲食物・グッズ代が高かった、お金がかかった」と、出費の面でネガティブな反応も見られました。
50代~60代では、来場前に懸念していたように「会場が混雑していた」「パビリオンの予約がとりづらかった」「公式アプリやWebサイトが使いづらかった」などの不満を若年層よりも強く感じており、50代では「自分の生活とはあまり関係なかった」のように、自分自身の生活との距離を感じる人も多かったようです。
会期ごとの来場後のイメージ

来場後のイメージを会期ごとに見ると、ポジティブイメージについては、「お祭りのようなにぎやかな雰囲気を楽しめた」がすべての会期で上位3位に入っており、イベントとしての盛り上がりや会場の雰囲気が満足度に繋がっている様子がうかがえました。また、「家族や友人・知人と楽しい時間を過ごせた」もほとんどの会期で上位3位に入っており、来場した同行者との楽しい思い出も満足度の高さに影響していることが推察できました。

ネガティブイメージについては、「会場が混雑していた」「パビリオンの予約が取りづらかった」「チケット代や飲食物・グッズ代が高かった」が、すべての会期で下位3位を占めており、来場した会期に関わらず、会場の混雑や出費の負担が不満点として共通していたようです。
人気のパビリオン

「最も魅力的だったパビリオン」について聴取したところ、日本館が13.0%と最も評価が高く、2位以下に大差をつける結果となりました。
また、上位11位までのうち8つに国内パビリオンがランクインしており、国内パビリオンの人気の高さがうかがえました。

人気のパビリオン1位に選ばれた「日本館の魅力について」、実際にパビリオンを見学した人からは「日本らしさ」が感じられるパビリオンの雰囲気や装飾、展示内容に魅力を感じたという声が複数あがっておりました。自国開催という状況下で、自国のパビリオンを通じて「日本の魅力を感じられた」という声も見られ、日本の歴史や文化を再認識するきっかけにもなっていた様子です。
「キティちゃんが登場する」「火星の石に触れられる」といったインパクトのある展示が設けられていたことや、みそ汁の手土産が配布されたことなども、人気の高い要因となっていたようです。
跡地について

高い満足度で閉会した「大阪・関西万博の跡地利用」について、現在候補にあがっている計画案についての印象を調べました。
最も評価が高かったのは「公園」で、好意的な評価が71.1%と、圧倒的な人気がうかがえます。
一方、下位ランキングでは「カジノ」34.1%がトップ、2位に「サーキット場」20.5%がつづき、ギャンブル施設やモータースポーツのような派手なイメージがある施設に対してネガティブな印象を抱く人が多い様子でした。

否定的な意見の多かったカジノについて、男女別での傾向を見たところ、男性の42.5%が「良いと思う・まあ良いと思う」と回答したのに対し、女性は28.2%と約15ptの差が生まれており、女性の方がカジノに対してマイナスの印象を持っている傾向が見られました。

性年代別で見ると、20代男性では5割近く、30代男性では6割が「良いと思う・まあ良いと思う」と肯定的に捉えており、若年男性ではカジノ肯定派が多い結果となりました。
女性は全体的に否定的な傾向が見られたものの、20代女性では約4割が好意的と回答しており、性別にかかわらず若年層では肯定的な意見が多い傾向がうかがえます。
一方、40代以上女性では約半数が「良くないと思う・あまり良くないと思う」と否定的な意見を示しており、女性の中でも年代によって受け止め方に差がある様子が見て取れます。
総論
来場者全体の満足度が約8割に及び、高い満足度で幕を閉じた大阪・関西万博。会場の混雑や来場に伴う出費の負担などの点で一部不満も見られたものの、「イベントとしての盛り上がり」や「会場のにぎやかな雰囲気」「同行者と過ごす楽しい時間」といった複数の要素が、満足度の高さに繋がっていることが明らかになりました。
また、人気のパビリオン1位に「日本館」が選ばれ、「日本の歴史や文化を感じることのできる展示内容やパビリオンの雰囲気」「キティちゃんが登場する展示」「お土産のみそ汁」など、インパクトのある展示内容やおもてなしを通じて、自国開催の万博で日本の魅力を再認識した方も多かったのではないでしょうか。
今後の跡地活用については、「公園」が圧倒的人気を誇る一方で、「カジノ」や「サーキット場」のようにギャンブル要素や派手なイメージの強い計画案については、若年層中心に好意的な声が多く見られるものの、賛否が分かれる結果となりました。
満足度の高さからも大成功だったと言える大阪・関西万博ですが、広大な跡地の利用方法については、今後も様々な案を検討する必要があるかもしれません。
調査概要
調査対象:全国20代~60代の男女
調査手法:インターネットリサーチ
スクリーニング調査期間:2025年9月18日(木)~9月22日(月)
スクリーニング調査|4407サンプル
20代|男性:237サンプル、女性:489サンプル
30代|男性:326サンプル、女性:469サンプル
40~60代|男性:1,875サンプル、女性:1,011サンプル
本調査期間:2025年9月24日(水)~10月8日(水)
本調査|440サンプル
20代|男性:33サンプル、女性:56サンプル
30代|男性:40サンプル、女性:49サンプル
40~60代|男性:179サンプル、女性:83サンプル
調査主体:株式会社アイディエーション
株式会社アイディエーションについて
アイディエーションは、企業の商品開発、プロモーション活動を支援するアイデア開発会社です。生活者の声や日常を徹底的に聴取・観察し、そこで集めたファインディングスから次の一手となるアイデアを開発し、クライアント企業のビジネスを成功に導くことをミッションとしています。
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広報担当:東方(とうぼう)
TEL:050-5212-8112
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