国会では、代表質問最終日の6日も、野党側が高市首相へ、政治と金を巡る自民党の姿勢を質す場面が続いた。
高市首相の所信表明演説に対する各党代表による代表質問の最終日が、参議院で始まった。
この日トップバッターを務めた国民民主党の舟山康江参院・両院総会会長は質問の冒頭で「所信表明冒頭の決意で、政治への信頼を回復するための改革にも全力で取り組むと力強く宣言された。現在は政治への信頼が揺らぎ、失墜しているとの基本認識こその発言だと思うが、何が問題でどう改善するべきと考えるのか」と切り出した。
高市首相は「政治資金収支報告書にしっかりと記載しなかったことは大きな問題だ。この問題の再発防止に全力を挙げるとともに、仮に同様の問題が起きた場合には、自民党総裁としてこれまで以上に厳しく対処する。この問題で政治への信頼を損ねることになったことを心よりお詫び申し上る」と陳謝した。
また舟山氏は、高市首相が官房副長官に起用した佐藤啓参院議員が、政治資金収支報告書への不記載があったにも関わらず選挙による審判を受けていないとして、野党側が国会運営の会議などへの出席を拒否している問題について触れて「(起用理由として)若くて優秀か否かは関係ない。この問題は解決済みと判断したのか。それとも参議院を軽く見ているのか」と政治と金の問題に対する首相の姿勢を問いただした。
高市首相は「国会運営に混乱をきたすことになったことについても真摯にお詫び申し上げる」と再び陳謝した上で「少数与党となってしまった中で、全員参加、全世代総力結集の考え方のもとで、私自身は適材適所の人事を行った。参議院議員は非改選の期間が3年あることから、選挙を経なければ政務三役や党の役員に起用できないとなると、有為な人材の活躍の場を奪うことにもなりかねない。本人は不記載問題を深く反省し、再発防止に取り組んでいる。こうした有為の人材には再起の機会を与え、国家国民のために働いてもらうことが必要と考え、官房副長官に起用した。参議院の先生方の指摘は重く受け止めている」と、官房副長官への起用に理解を求めた。