岩手県は11月5日、今後のクマ対策を協議する会議を開き、迅速に対応するための緊急対策チームの設置などを決めました。
また捕獲のための予算措置を国に求める方針です。
5日の会議には達増知事や県の部局長が出席し、クマ対策の新たな基本方針を確認しました。
県内では2025年度、クマによる死者が疑い事例も含めると合わせて5人に上っていて、1984年の統計開始以降、最も多くなっています。
今回定められた新たな基本方針には、麻酔による捕獲態勢の整備や、ハンターへの手当など市町村に対する必要な経費の支援などが盛り込まれています。
組織体制の強化に向けては、11月6日付で環境生活部長をトップとする緊急対策チームを設置。
自然保護課を中心に総勢21人で構成し、迅速な被害対策や市町村からの情報収集に取り組むとしています。
達増知事
「緊密に連携しながら、早急に対応すべき取り組みについてはすぐに実行に移し、ツキノワグマによる被害の撲滅に向けて取り組んでいきましょう」
県は6日に、環境省に対し捕獲のための予算措置や、円滑な捕獲に向けた麻酔銃の使用条件緩和などを要望する予定です。