富山県内では29日もクマの目撃情報が相次いで寄せられました。
29日午前11時50分ごろ、富山市婦中町富崎の住宅の敷地内で、「クマが柿の木に登った痕跡がある」と住民から通報がありました。
柿の木にはクマの爪痕が残されていたほか、柿を食べる際にクマが折ったとみられる枝やふんが見つかりました。
クマそのものは見つかっていません。
このほか県内では、南砺市の道の駅井波の近くで親子グマ3頭が目撃されるなど、29日もクマの目撃や痕跡の通報が相次ぎました。
このクマの出没に大きく影響するのが、クマのエサとなるドングリ類の作柄です。
県内では今年、ブナが最も悪い「凶作」、ミズナラとコナラが「不作」でエサを求めるクマが例年よりも出没が多くなると予想されていました。
過去10年でクマが最も出没したのは2019年。ブナとミズナラが最も悪い「凶作」、コナラが「不作」と、今年よりもドングリ類の生育が悪く、出没件数は919件、人身被害も20件発生しました。
今年は、ブナが凶作、ミズナラとコナラが不作で、2020年と同じ作柄で、同程度の出没になるとみられていましたが、28日までの出没件数は623件。
専門家は今年は11月末までクマへの警戒が必要と話し、今後、650件、700件…と増える可能性があります。
直近で人身被害が相次いだおととしを上回る勢いです。
そして、こうしたクマの目撃情報は自治体などがSNSやアプリ、メールで配信しています。
こちらは富山市のLINEの公式アカウントです。
クマの目撃情報をいち早く知ることができます。
県内すべての全市町村で公式LINEや防災メールなどを通し、クマの目撃情報を発信しています。
また、県警の公式アプリ「とやまポリス」では、クマの目撃情報を地図で知ることができます。
また、クマ鈴を鳴らす機能も付いています。
平野部での出没が相次いでいます。あと1カ月ほどは警戒が必要となりそうです。