人里へのクマの出没が相次ぐ中、長野県は緊急銃猟制度のマニュアルを作り、10月中に市町村に周知する方針です。

人里に出没するクマにどう対応していくか。

県庁では10月28日、自治体の職員やクマの生態に詳しい専門家などが集まり、2025年9月から始まった「緊急銃猟制度」について協議しました。

緊急銃猟制度は、クマなどが住宅街などに出没し、条件を満たした場合、市町村の判断で銃を使用した捕獲が可能となるもので、これまでに宮城県や秋田県など全国7カ所で実施されました。

県内ではまだありませんが、人里へのクマの出没は相次いでいて、実施できる態勢を整える必要があります。

ただ、参加した猟友会員からは、実施への不安の声が聞かれました。

県猟友会・佐藤繁さん:
「猟友会の会員の立場ですとか、何かあったときに保証してもらえるのか。県として整理して市町村に周知していただきたい。そこが不安なままだと、猟友会もどこまでお手伝いしていいのかわからない」

県は、国のガイドラインをもとに対応基準や連絡体制、現場でのチェックリストなどを盛り込んだ「マニュアル」を作り10月中に市町村に周知する方針です。

県森林づくり推進課・福沢豪さん:
「現場に臨場した市町村の担当者の判断だけでは不安という意見が非常に多くあることから、市町村、警察、地域振興局の3者が協議して最も最適な手段を選択する」

長野放送
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