秋田県内でクマの出没と人身被害が異常なペースで増加していることを受け28日、鈴木知事は小泉防衛大臣に自衛隊派遣の検討を要望しました。箱わなの設置など捕獲の支援を求めています。
鈴木知事は28日午前、防衛省を訪れ、小泉大臣にクマの捕獲活動支援のため自衛隊の派遣を求める要望書を手渡しました。
県内では27日までにクマに襲われて2人が亡くなり、52人がけがをしています。
また、2025年度は10月15日までに5996件のクマの目撃情報が寄せられていて、人身被害が過去最悪となった2023年度をはるかに上回るペースです。クマの出没が目立つのは市街地です。
鈴木知事は、クマの捕獲作業にあたる人数が限られていて厳しい対応を迫られているとして、自衛隊に箱わなの運搬や設置、駆除したクマの解体処理など有害捕獲の後方支援を求めました。
これに対し、小泉大臣は「深刻な状況と受け止めている」とした上で、「この危機的な事態に対し、国民の命と暮らしを守り抜くことを任務とする防衛省・自衛隊としても与えられた能力・権限を最大限に生かし、秋田県と協力して早急に対応策を練り、安全と安心を取り戻すべく対処していきたい」と述べました。
なお、小泉大臣は、28日午後に県庁に職員を送り、支援の調整を開始するとしています。