ドイツ南部の町で、巨大な原子力発電所の冷却塔が爆破解体される様子がカメラに捉えられた。原発廃止を進める政策の一環で行われ、街の象徴だった建造物が姿を消した。
現場には多くの住民が詰めかけ、長年街を見守ってきた構造物の最後を見届けた。住民や市長はそれぞれの思いを語っている。
ドイツの原発冷却塔が解体
ドイツ南部の町で25日に撮影されたのは、激しい爆発音と共に崩れ落ちる1基の巨大な建物だった。
その隣でもカウントの後、2基の建物が瞬く間に姿を消し、白い煙が周囲に広がった。
解体されたのは、原子力発電所の冷却塔だった。ドイツでは、福島第一原発事故を受けて原発の廃止を段階的に進めている。
地元住民は、「町を象徴する存在でしたが、いまや歴史の一部となりました」と語り、別れを惜しんだ。
町の象徴に3万人が別れを告げる
この日、40年以上にわたり街のシンボルだった冷却塔の“最後の姿”を見ようと、3万人もの人々が集まったという。
市長は「故郷の一部が、いま失われようとしています。それが、現実です」と語り、複雑な思いをにじませた。
解体された冷却塔の残骸は、建築資材としてリサイクルされるという。
(「イット!」 10月27日放送より)
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