村山市で、ことし収穫されたコメを使った「どぶろくの初仕込み」が行われた。県産の酒米・雪女神を使い、誰もが飲みやすいどぶろくを目指す。
どぶろくの仕込みが始まったのは、村山市大久保の「こだま工房」。
市がどぶろく特区に認定された2004年から醸造を続けている。
今回は、こだま工房の小玉雄一さんが自ら育てた酒米・雪女神を使ってどぶろくを仕込んでいく。
(リポート)
「きょう(27日)は初仕込みの最終段階“留添え(とめぞえ)”が行われています。蒸した雪女神とこうじと水を混ぜています」
県が開発した大吟醸用の酒米・雪女神。
猛暑や水不足の影響が心配されたが、納得のいく出来に仕上がったそう。
(こだま工房・小玉雄一さん)
「あまりに暑くてどうなるかと思ったが、水管理がほどほどに何とか行けたので、収量はそんなに多くないが心白(しんぱく)も良かったと思う」
雪女神の特徴の一つが“心白”。
心白とは、コメの中心の白濁している部分のこと。
酒米に共通してみられる心白だが、雪女神の心白は特にやわらかいため、こうじ菌が入りこんで発酵が進みやすく、口どけの良い酒に仕上がるという。
こだま工房のどぶろくは、飲みやすさにこだわり、精米歩合は45%。
コメのじつに半分以上を削り、おいしい部分だけを使って作られる大吟醸造りのどぶろくだ。
今回は、2024年より30キロ少ない150キロの雪女神を使い、1カ月ほど熟成させて450リットルのどぶろくが出来上がる予定。
(こだま工房・小玉雄一さん)
「いろいろ試行錯誤をする中で、一番飲みやすく香りもいいどぶろくを、今年はずっと通して作りたい」
雪女神を使ったどぶろくは、11月下旬から道の駅むらやま・クアハウス碁点などで販売される予定。