歴史ロマンをかきたてる古代・吉備路。近畿以外では全国で最も大きな前方後円墳となる岡山市の国の史跡、「造山古墳」で新たな発掘調査が始まった。

◆全国4番目の規模を誇る吉備国の首長の墓「造山古墳」

岡山市北西部から総社市にかけての一帯には、数多くの古墳があり、歴史ファンなどから注目を集めている。

そのエリアに、古代、吉備国の首長の墓として5世紀初頭に造られたとされる造山古墳。全長は、約350メートルで、ヤマト政権があった近畿の3つの前方後円墳につぎ全国4番目の規模を誇る。

造山古墳(提供:岡山市教育委員会)
造山古墳(提供:岡山市教育委員会)
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◆古墳の前方部の「墳丘」正確な規模や形、表面の遺物などを調査

岡山市教育委員会が毎年行っているこの発掘調査。2025年は、古墳の前方部の墳丘など約120平方メートルを約2カ月調査し、墳丘の正確な規模や形、表面の遺物などを明らかにする。

造山古墳の発掘調査光景(2025年10月2日)
造山古墳の発掘調査光景(2025年10月2日)

歴史ロマンをかきたてる古代・吉備路では別の古墳でも発掘調査が行われている

9月からは、総社市の「作山古墳」でも初めて発掘調査が行われている。この一帯は吉備路と呼ばれていて、古代、ヤマト政権に迫る力を持っていた吉備国の中心部だったと考えられている。

総社市の作山古墳で行われた発掘調査(2025年9月1日)
総社市の作山古墳で行われた発掘調査(2025年9月1日)

吉備路の歴史ロマンは「地域のにぎわい」の後押しとなるか

岡山市埋蔵文化財センターの水川慶紀さんは、「考古学に興味がある人や地元の人が多く発掘現場を見に来る。古墳に興味を持ってもらうのはもちろん、古墳を中心に地域が盛り上がってほしい」と話す。

吉備路の歴史ロマンは、地域のにぎわいの後押しとなるのか。発掘調査の結果に関心が高まっている。

岡山市埋蔵文化財センター 水川慶紀さん
岡山市埋蔵文化財センター 水川慶紀さん
岡山放送
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