高市首相が所信表明演説を行った一方で、首相肝いりの政策に動きもありました。

木原官房長官が「国家情報局創設への検討開始」と高市首相から指示を受けたと発言したことについて詳しく調べていきます。

「国家情報局情報機関」ですが、これまでテロも含めた国内外の情報収集と分析機関は内閣情報調査室や警察の公安部門、そして公安調査庁など、たくさんありました。

これらを横断的に1つにまとめ、分析できる司令塔があったほうがいいんじゃないかということで、国家情報局創設への検討開始となりました。

木原官房長官の言葉をそのまま使用すると、情報収集・分析を指します「インテリジェンス」を一元的に行う司令塔のことを国家情報局といいます。

それにより、高市首相から直轄で情報も一元化して吸い寄せられるイメージだということです。

24日の発表の中で具体的に何をするのか出てきていませんが、法政大学大学院・白鳥浩教授に詳しく聞きました。

――Q.“国内外の情報”とは何を指すのか?
テロ組織や個人も含めて破壊工作を企てる人物・組織などを指します。

――Q.情報収集はどういうものを指す?
個人の手紙やメール、交際範囲といったものが含まれる可能性があるということです。

「個人のプライバシーの権利思想・信条の自由への国家権力の不正介入を招く危険性もあるのではという意見もあります」と指摘もしていて、「一定の歯止めも議論する必要があるといえる」としています。

国内も監視対象ということになりますと、私たちも監視下に置かれる可能性もゼロではないという不安が出てきます。

SPキャスター・柳澤秀夫さん:
恣意的に運用されると、政治的な思惑があったりして怖い。政界というのはベールに包まれていて何が起きているか分からないため、国民から非常に見えにくいということになると、情報に関わるものが動く時はチェックや監視機能をどこかに作っておかないと、国民に分かるようにしておかないと不安になります。

ただ一方で、この分野において日本は後れを取っているともいえるため、そういう意味ではこういう部門を作るのは大事なことではあります。

SPキャスター・柳澤秀夫さん:
確かに日本はまとまったものがないと言われていますが、スパイといえば「007」の時代ではないです。そこを踏まえたうえでどうしていくかが問われます。