21日の総理大臣指名選挙で自民党の高市総裁が選ばれ、女性初の総理大臣が誕生しました。
地元・奈良県などは歓喜に沸く一方で、大阪の自民党関係者は、複雑な思いを打ち明けました。
■女性初の総理大臣が誕生
21日午後、衆議院で行われた総理大臣指名選挙。
「高市早苗君、237(票)」
獲得票数を聞き、息をついて深く頭を下げた自民党の高市早苗総裁。
【額賀福志郎衆議院議長】「高市早苗君を内閣総理大臣に指名することに決まりました」
衆議院では自民党、そして連立を組む日本維新の会を合わせた議員数231を超える237票を獲得し、1回の投票で第104代総理大臣に選出されました。
■女性初、奈良県選出議員初の総理大臣誕生 地元では「期待大」
女性初、奈良県選出議員で初の総理大臣誕生に、高市新総理の地元、奈良県では。
「高市さんの号外でーす。新首相決まりました!」
【街の人】「奈良からこんな人が出るとは想像していなかったね。ましてや女性やからね。期待は大です」
【街の人】「あの人やったらやってくれると。しっかりしてはりますもん」
【街の人】「自民党のカネの話とか、クリーンになっていってくれたらいいなと思います。国民の生活が良くなるようにと期待しています」
地元の後援会は。
【高市早苗連合後援会 菊池攻会長】「万感の思いがあります。世界にこれから色々難局がありますけれど、今の変革期にふさわしい総理大臣が決まったなと思います」
■関西選出の国会議員「初の女性総理」を歓迎
関西選出の国会議員は。
【日本維新の会 馬場伸幸顧問(大阪選出)】「初の女性総理が誕生したことは、歓迎したいと思います。維新が与党になってよかったねと言っていただけるような、政治をやっていきたいと思います」
【立憲民主党 泉健太常任顧問(京都選出)】「まずは日本初の女性総理おめでとうございます。国会でやるべき論戦はしっかりやって、物価高対策をやらなければいけないと思っていますが、本当に高市さん自身はご努力をされて、今回の総理就任に結びついたと思います」
■「維新と組むのは1つの選択肢。受入れるしかない」と谷川とむ元衆院議員
高市総理誕生の瞬間を、穏やかな表情で見つめていたのは谷川とむ元衆議院議員。
【谷川とむ元衆院議員】「(高市首相は)感極まってたんじゃないですか。今まで大変やったところが、一瞬ですけど、ほっとされたんじゃないですか。ここからですけどね」
谷川元議員は去年行われた衆議院選挙では、大阪19区から出馬しましたが、維新の候補者に敗北。
大阪で自民党は維新に去年の衆議院選挙、そしてことしの参議院選挙で敗北を喫し、議席を得ることができていません。
そんな中、突如浮上した維新との連立で誕生する高市内閣について、谷川元議員はどう受け止めているのでしょうか。
【谷川とむ元衆院議員】「少しでも豊かに暮らしていける環境を作れるのであれば、維新と組んで政策を前に進めるのは、1つの選択肢であって、受け入れるしかない」
(Q.ご自身はどうされる?ガチンコ勝負?)
【谷川とむ元衆院議員】「僕は大阪19区から離れない、同じように続けていく。それ以上でもそれ以下でもない」
連立後も変わらず国政選挙に臨む姿勢を示しました。
■「維新の協力がなければ高市内閣は誕生しなかった」4回連続維新に敗れた自民党議員の複雑な思い
一方複雑な思いを口にしたのは、自民党・大阪17区の岡下昌平元衆議院議員。
選挙区では4回連続で、維新の馬場前代表に敗れていています。
【岡下昌平元衆議院議員】「維新の協力がなければ、高市内閣は誕生しなかった。総理大臣は誕生しなかった。その辺り、私は板挟みですね」
今回の連立について支援者からも戸惑いの声が挙がっていると言います。
【岡下昌平元衆議院議員】「『どないなんねや!』と、それだけですよ。『どないなるんか!』と僕も逆に聞きますけど」
自民・維新の連立で船出を迎えることになった高市内閣。
両党の大阪での関係は、今後どうなっていくのでしょうか?
(関西テレビ「newsランナー」2025年10月21日放送)