福島県内へ今シーズンの台風接近はまだないが、油断できない季節は続く。10月15日にいわき市では、浸水するおそれがある区域を示した「河川洪水ハザードマップ」について、新しいデータをもとに3地区の最新版を公表した。まだまだ大雨や台風に油断ができないこの季節、いわき市内ではこんな取り組みも行われている。

■親子で防災を考える
暗闇の体育館にやってきた参加者たち。大雨などによる停電を想定し、あえて電気を落とした状態で行われた「防災キャンプ」は、まずプライバシーを確保する寝床作りから始まった。
いわき市では非日常の避難所体験を通して、災害への備えについて親子で話し合うきっかけにしてもらいたいと「防災キャンプ」を実施している。
大手製薬企業の第一三共ヘルスケアが行った調査によると、避難所を経験した人とそうでない人には、防災対策をしているかどうかに約30ポイントの開きがあることがわかった。

■“自分ごと”の防災
いかに災害を「自分ごと」にできるか、実際の避難にできるだけ近い状況を作り出し、災害が起きた時の家族の役割も確認した。
「車にガソリンいれる。お父さん、お母さん」「パパかママ」「どっちが良い?」「ママ」などと話し合う様子もみられた。
また参加者からは「犬がいるから、早く避難しようと思いました」との声も聞かれ、これを機会に自分ごととして捉えているようだった。

■夕食は非常食で
自宅に準備はしてあっても、食べる機会はあまりない「非常食」を夕食に。参加した親子たちは災害が起きた一日をシミュレーションしながら、体育館で眠りについた。
いわき市・危機管理課の相田寛さんは「災害はいつ起こるかわかりません。ただ、備えていれば乗り切ることが出来ると思っている。自分にはどんな危険があるのか、自分の地域にはどんな危険があるのかを知って、知った上で対応を取るということを日々考えていただきたい」と話した。

皆さんは災害が起きた「その時」、まず何をするだろうか?台風シーズンも本格化するなか、まずは“きょう”家族で話し合ってみてはいかがだろうか?

福島テレビ
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