きのう=15日に自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表が党首会談を実施。自民党と維新は「連立を含めた協力」に向けて政策協議を始めることとなった。
関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」にきょう=16日出演した維新の吉村代表は、「外交とか安全保障とかで考え方が近いところも結構ある」と語り、政策協議に際して「維新の政策の項目をまとめたメモ」を作成していることを明かした。
※16日午後3時から午後3時半ごろまでの情報に基づく内容。

■「全部で3枚の“政策メモ”」経済財政政策・社会保障政策などの項目が
青木源太キャスターが「代表として藤田共同代表にはどんな指示を出しているんですか」と質問すると吉村代表は胸のポケットから紙を取り出し、次のように説明した。
吉村代表:こういう紙を整理しましてね。我々が考える政策の“項目出し”というのを出して、今日(政策協議)ここから始まるというところですね。
吉村代表はすぐにメモを隠したが、もう一度見せてもらうと、そこには「経済財政政策」として「ガソリン暫定税率の廃止」「食品消費税の2年間ゼロ」と書かれていたほか、「社会保障政策」や「外交安全保障政策」「エネルギー政策」といった項目が記載されていた。
吉村代表:全部で3枚ですね。副首都・社会保障改革っていうのが、これが2本の柱であることは間違いありません。
吉村代表:これで乗れなかったら、僕は昨日(15日)の段階で高市さんと話をしてなかったと思います。でもこれについても高市新総裁がすごく前向きに発言をされたので、今日から真摯な協議をスタートしましょうということでスタートしました。
吉村代表:国会運営をしていく上で重要なことは、もちろんその2つだけでは足りなくて、外交や防衛であったり、喫緊の物価高対策であったり、さまざまありますから。
吉村代表:そういったことについて我々が考えるところを今回整理をして、今まさにこの時間(午後3時過ぎ)、高市さん、藤田さん(維新・共同代表)、両政調会長が今(協議を)やっているはずです。

ここで、元NHK政治部記者でジャーナリストの岩田明子さんが、「紙に書いてある政策が“100パーセント”だとすると、最初の段階で何割ぐらいが一致していると見ていますか?」と聞くと…
吉村代表:もちろん程度もあるんですけれども…ちょっとわからないです。本当にこれからですね。でもこれがまとまらなければ、われわれは合意をしないということになります。

■「企業・団体献金の禁止」自民党は“のめる”?
また維新が掲げている政策の中では、政治資金を巡って「企業・団体献金の禁止」を掲げる維新と自民党には大きな隔たりがある。
吉村代表:ここについて正直申し上げて、考え方に非常に離れてるっていうのは事実としてあると思います。われわれは企業・団体献金の禁止を主張しているだけではなくて、実際にやっています。
吉村代表:維新の元自民党の人で企業・団体献金を受けている人もいました。それを『やめます』ということもやって、今は禁止していますが、そこには紆余曲折があり、本当に大変だったということは僕もわかります。
吉村代表:一方で自民党はそうじゃないですから、『禁止』ってのはこれからも掲げ続けます。そして提案をいたします。それがどこまで協議として進むかっていうのはしっかりとこれはやっていきたいと思います。
吉村代表:ただ、これだけではないので、例えばここ(維新の政策をまとめたメモ)には『議員定数の削減』なども入れているわけですよ。
吉村代表:『議員定数削減』って一番政治家がやりたくない。でも僕は、腹を決めて改革するんだったらそれぐらいのことをやらないといけない時期に来ていると思っているんですよ。

■自民党とどの程度の一致を目指す?
ここで関西テレビの神崎博解説デスクが「維新の政策の内、自民党とどの程度の一致を目指すのか」と聞いた。
関西テレビ 神崎解説デスク:(メモに)かなり多くの政策を書いてあると思いますが、当然『全部のまなあかん』ってことではないんですよね?
吉村代表:そうです。
関西テレビ 神崎解説デスク:例えば、『社会保険料』と『副首都』は自民党も『やります』って言っているけれども、企業・団体献金で維新は『全部禁止』と言っているけど、自民党は当然『のまれへん』と。
そうすると。“高めの球”を投げ過ぎていると思いますが、どの“高さ”やったら折り合えるというものはあるんですか?
吉村代表:例えば企業・団体献金の禁止だったら、『どうやって進めていきますか。今のままではよくないですよね』というところから、まず『どこまで合意できるか』っていうのは当然やっていきます。
吉村代表:企業団体献金禁止だけじゃないので。それ以外に外交防衛も含めて、先ほど申し上げた議員定数の削減も含めて、われわれがやってきたこと、そして掲げることっていうのをここ(政策メモ)に詰め込んでいますから、これについてトータルで僕は最後考えています。

■「外交とか安全保障とかで考え方が近いところも結構ある」
関西テレビ 神崎解説デスク:“トータルで5割ぐらいのんでくれたらOK”やけど、(社会保障・副首都構想)“2つ以外は全部アウト”と言われたら当然(連立は)ないわけですか?
吉村代表:高市さん、自民党とわれわれ、外交とか安全保障とかで考え方が近いところも結構あるんですよ。
吉村代表:例えばスパイ防止法であったり、外国人の土地の規制取得の規制の問題だとか、憲法だとか、ある程度、まとまりやすいところがあるとは思います。
吉村代表:でも先ほど申し上げた、例えば企業団体献金。ここは随分違いがある。そして議員定数の大幅削減。これなんか(自民党側は)絶対やりたくないとは思いますが、僕たちは必要だと思ったし、これやったからこそ大阪の改革は実現できたと思っているんです。
吉村代表:今もご自分の身を切る改革もやってますから。なのでそういったところについて自民党がどこまで本気で考えてくるのかっていうことですね。
吉村代表:なので“何割(で合意)”と言うと、ちょっと難しいんですけど、この項目は比較的合意しやすいけどこれは違うっていうのがあるので。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年10月16日放送)
