世界各国が激しい競争を繰り広げる「宇宙ビジネス」。その未来を担う人材を育成しようと、高校生や大学生を対象にした「宇宙教育プログラム」が行われています。

 10月13日、県営名古屋空港を飛び立った飛行機。機内で座っている学生たちが、突然、プカプカと浮き始めました。体がクルリと回転し、思わず持っていたスマホを手放しますが、床には落ちません。

無重力を体験する学生たち
無重力を体験する学生たち
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無重力を体験した高専生:
「『これが無重力なんだ』とびっくりしたのと、とにかく楽しかったです」

 これは東京理科大学が、高校生や大学生を対象に企画した無重力体験。

 世界各国が宇宙開発にしのぎを削る中、日本は遅れを取っていて、未来の宇宙ビジネスをリードする人材の育成が求められています。

東京理科大学の木村真一教授:
「どんどん新しい発想でこれまでにとらわれないような、そういう人材をどうやって育てようかと。その一つのやり方がこのプログラムかなと」

 今回の実験では機体が放物線を描くように飛行し、およそ20秒間、無重力に近い状態を8回作り出します。

ニュースONE
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 参加した学生たちは、3つのチームに分かれて実験を行いました。

「シャボン玉」の実験。実際の宇宙空間では重力の影響もなく、ほぼ真ん丸で、地上よりも長持ちするといいます。

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シャボン玉で実験した大学生:
「耐久性を調べるために、素材をシャボン玉に対して当ててみて、それがどのように壊れるのかとか、壊れるまでの時間などを観察しようかなと思っています」

 さらに、無重力では浮いてしまう水を、水を吸いやすい物質などを使ってコントロールする実験も行われました。

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水で実験した高校生:
「見て分かるくらい水滴が移動していたので、おそらく成功していると思います」

東京理科大学の木村真一教授:
「どの実験も、プロが考えても面白い。それを実際に形にしていくことをちゃんとわかっている、そういう人たちに育っていくと、この活動が広がっていく、また宇宙開発がどんどん広がっていく原動力になるのではと思います」

東海テレビ
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