前衆議院議員の亀岡偉民被告。衆議院選挙が行われた2024年10月、福島県の福島市と二本松市で開催された祭りなどで、27の団体に現金合わせて25万円を渡したとして公職選挙法違反の罪に問われている。初公判で「私は無実です」と述べ、起訴内容を否認した。

「私は無実」起訴内容を否認

10月3日に開かれた初公判。
「寄付したのは福島メセナ協議会であり、私ではない」
「福島メセナ協議会が寄付したのは例年通りであり、衆議院議員選挙とは全く関係ない」
「公訴事実は間違っており、私は無実です」
亀岡被告は、はっきりとした口調で起訴内容を否認した。

裁判所へ入る亀岡被告
裁判所へ入る亀岡被告
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検察側は、亀岡被告が選挙区内の団体に対し自身の名前を記載した「のし袋」に現金を入れて渡し、受け取った団体も亀岡被告本人からの寄付として処理していたことなどを指摘した。(※冒頭陳述・証拠調べより)

初公判後に思いを語る

初公判後、報道陣の前で語った亀岡被告。
「私もちゃんと説明する機会を作りましたが、それをつぶされた。ようやく、ここにきて状況がわかってきたというのが現実。本当にこの一年間、私が一番つらい思いをしたと思います」と語った。

初公判後 報道陣の質問に答える亀岡被告
初公判後 報道陣の質問に答える亀岡被告

また記者からの「検察の冒頭陳述だと、メセナ協議会と衆議院議員としての政治活動は一体の物であるという趣旨の主張。感覚としてはこの2つの立場はどう使い分けていたのか?」との質問に「使い分けはしていません。全くの別物ですから、役員も何もやってません」と語った。

初公判を整理 検察の指摘

10月3日の冒頭陳述で、検察側が指摘したのが、2024年10月15日公示・27日投開票で行われた衆議院選挙。
亀岡被告が10月3日に福島市で、10月5日には二本松市で、祭礼に参加した団体に現金1万円が入った「衆議院議員 亀岡偉民」と書かれたのし袋を。
また衆議院が解散した9日以降は「福島メセナ協議会」と書かれ、裏面に後援会事務所の住所を記載したのし袋などを手渡したと指摘している。(※計27団体に合わせて25万円)

冒頭陳述 検察側の指摘
冒頭陳述 検察側の指摘

公職選挙法では、選挙期間中に限らず政治家が選挙区内で寄付行為をすることを禁じている。これに対し亀岡被告は「寄付したのは福島メセナ協議会で、私ではない」として無罪を主張している。

公職選挙法
公職選挙法

検察側は今後、この福島メセナ協議会と亀岡被告との関係性などを示していくとみられている。次回の公判は11月5日に開かれる。
(福島テレビ)

福島テレビ
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