三菱電機は熊本・菊池市泗水町に新しい工場棟を建設し、10月1日に竣工式が行われた。新しい工場では電気自動車などに使われるパワー半導体が作られ、2027年の量産開始を目指すという。

SⅰC(炭化ケイ素)の8インチウエハー

三菱電機が菊池市泗水町の工場敷地内に新たに建設した工場は6階建てで、延べ床面積は約4万2000平方メートル。投資額は1000億円だ。

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新工場で生産されるのはパワー半導体のSⅰC(炭化ケイ素)の8インチウエハー。従来の、ケイ素を材料としたものに比べ、炭化ケイ素を材料としたSⅰCは電力効率が良く、高熱に強いなどの特徴があり、電気自動車のほかエアコンなどの家電にも使われる。

三菱電機パワーデバイス製作所の末次英治所長は「(自動車の)電動化が進んでいくが、若干の遅れが生じているのは事実。今後を踏まえて、しっかり工場でSⅰC8インチを作りながら、需要の波に乗ってやっていく」と話した。

新工場は2027年の量産開始目指す

竣工式では、熊本県の木村敬知事や菊池市の江頭実市長が玉串を捧げ新工場の完成を祝い、木村知事は「三菱電機の新しい工場と、様々な熊本に進出している半導体関連企業が連携して〈新生シリコンアイランド九州〉の実現、熊本の持続的な経済発展につながることを期待している」と述べた。

新工場の稼働は11月で、2027年の量産開始を目指すとしている。

(テレビ熊本)

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