金の価格が、史上初めて2万円の大台を突破しました。名古屋の買い取り店には、眠っていた指輪などを売りに来る人が続々と訪れていて、査定額に驚きの声があがっていました。今後も金の価格は上がり続けるのでしょうか。

名古屋・大須の「コメ兵」に売りに来た客
名古屋・大須の「コメ兵」に売りに来た客
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■眠っていた金の指輪を売りに…査定に「正直びっくり」

9月29日、1グラムあたりの小売価格が2万18円と、史上最高値となった「金」、30日午後の価格も、2万396円と止まる気配がありません。

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金の買い取りを行っている名古屋・大須の「コメ兵」にも、家にある指輪やネックレスなどを売りに訪れる人が増えているといいます。

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80代の客:
「いま金が高いので、売りに来たということですね。金の指輪をね、昔からずっとあったんだけど、はめる機会もないし」

引き出しで長年眠っていた金の指輪を買い取ってもらおうと、親子が訪れていました。最高値を更新しているだけに、期待が高まります。

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店員:
「これ純度が若干低かったとしても、当時の何倍だろうというぐらいになっていますね」

査定額は予想を上回り、指輪2つであわせて22万800円になりました。

80代の客:
「正直言ってびっくりですね、あんなちらっとしたものが。査定額としては満足しないとあかんだろうな」

■査定に満足した女性「これから持ってこようかな…」

いとこだという女性2人組は、金が施されたジュエリーや、金の小判などを手にやってきました。

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店員:
「18金のリングが8万1000円、小判が3万6100円、合計が40万7100円でございます」

80代の女性客:
「結構あるじゃん」

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女性はあわせて40万7100円の臨時収入に「生活費などに充てたい」と話します。今回の買い取り額に満足しているようで…。

80代の女性客:
「まだ私の家にあるから、これから通って持ってこようかなと思っています」

■90年代は“1グラム1000円台”…一体どこまで上がる?

止まらない価格の高騰に、人々の関心も高まっています。 

街の人ら:
「もっと大きいのを買えばよかった。興味があって買ってたの。だけど小さいのばっかりがあるだけで」
「いま買っておいたら、何年後かに売ったら、めっちゃ利益が出るかもしれない」
「(株式などの)投資とかじゃなくて、金を持っていた方がいいんじゃないかなと思いました」

金の価格は、90年代は原油価格の下落や東西冷戦の緊張緩和などの影響で、1グラム1000円台の安値で推移し、2000年の最高値は1グラム1197円でした。

その後、2020年頃から急激に価格が上昇し、2023年に1万円を突破、そして2025年9月29日、2万円の大台に達しました。

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背景には、ロシアによるウクライナ侵攻や、アメリカのトランプ関税などで世界情勢が不安定になっていることなどが指摘されています。

今後の金価格の動向について、日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は、今後も上昇傾向が続くとみています。

池水雄一代表理事:
「僕の考えを言ってしまうと、ゴールドは永遠に上がり続けるしかないなと。来年には2万2000~3000円は十分あり得るかと思っています」

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池水さんは、5年後の2030年には「1グラム4万円」を超えると予想しています。金の量が限られていることなどから、まだまだ価値が上がるとみているそうです。

これから当時を始める人には、池水さんは「純金積み立て」がおススメだといいます。

少額から投資が可能で、金の現物を保管するわけではないため、盗難のリスクを避けられる一方で、手数料がかかったり、配当金や利息がない、元本保証がないというデメリットもあるため、慎重な判断が必要です。

東海テレビ
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