閉幕まで2週間となり連日にぎわいを見せている大阪・関西万博だが、日付未定チケットの交換希望者が急増し、徹夜組も出る状態になっている。交換枠は即埋まり、引き換えできず帰る人も少なくない。大阪府の吉村洋文知事は交換枠の拡大を示唆したが、同時にキャパシティーの限界にも言及した。

「7時でもう終わってましたと…USJでも行きますかね」

2025年4月に開幕した大阪・関西万博も残りあと2週間。
29日も多くの人が駆け込みで訪れ、朝から混雑していた。

29日も朝から混雑
29日も朝から混雑
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一方で、新たな問題が発生している。

警備員:
本日“未使用チケット”の引き換えは定員に達しており、すでに入場できない状態となっています。

日付未定のチケットを購入したものの、混雑で入場の予約ができない“未使用チケット問題”だ。

博覧会協会は27日から1日数百枚限定で当日券と交換する制度を開始したが、29日も開門前にはすでに定員に達してしまった。

並べなかった人:
当日のチケットに引き換えてもらおうと思ってお願いをしたんですけど、「7時でもう終わってました」と…。USJでも行きますかね。

徹夜で並んだという家族もいた。

静岡から来た家族:
昨日の午後8時に来たんですよ、それから徹夜して雨の中頑張りました。最初のころはすいてたので涼しいころに行こうかなと思ってたけど、こんな状態で焦って。

徹夜した人:
午前0時ちょっと前(から並んだ)。何回も何回も(予約しようと)やって、一瞬開くんだけど「はい埋まりました」みたいな。

12日から28日まで17日間連続20万人超え

しかし、すぐに交換できる枠が埋まってしまい、会場の前まで来てもチケットの引き換えができない人たちが続出した。

警備員にチケット交換を尋ねた家族は、「残念です」と諦めて帰るという。

別の観光客も警備員から「ノーチェンジ(交換できない)!ソールドアウト(完売した)」と説明されると、「チケットがなかったよ」と話して去って行った。

さらに27日には、次のようなやりとりもあった。

警備員:
今日の分はもう終了しています。
男性:
帰れってこと?
警備員:
また明日…。
男性:
名古屋だから来られない。

開幕直後は1日10万人を下回る日もあった大阪・関西万博の来場者だったが、9月12日から28日までの17日間連続で20万人を超えた。

10月13日の閉幕までの予約枠はほぼ埋まっている。

吉村知事「早めに予約してくださいと言い続けてきた」

そうした中で日付未定で発行された未使用のチケットに関して、当日券への交換に希望者が殺到する中、29日、大阪府の吉村知事は交換する枚数を増やす可能性を示唆した。

大阪府・吉村洋文知事:
協会でもできるだけ多くの人に交換したいという思いは変わらない。安全に配慮して、できる限りの対応をしてもらいたいという話をした。

しかし、一方で次のような発言もあった。

大阪府・吉村洋文知事:
入場のキャパシティーもあるし、だからこそ、ずいぶん前から早めに予約してくださいと言い続けてきたところでもあるので、そこが限界かなと。

博覧会協会は、未使用のチケットについて払い戻しは行わないとしている。

大阪・関西万博の開幕からの来場者数は、28日までに2221万人を突破し、2005年の愛知万博を上回った。

閉幕まで、あと2週間。
笑顔でフィナーレを飾ることはできるのか。
(「イット!」9月29日放送より)

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