エスコンフィールドHOKKAIDOにまた一つ、歴史が刻まれた。9月23日(火)、北海道日本ハムファイターズが東北楽天ゴールデンイーグルスを迎えたホーム最終戦。マウンドに上がった“鉄人“宮西尚生が、プロ野球史上4人目となる900登板を達成した。

 5回表、場内にコールが響いた。一死一、二塁で宗山塁を打席に迎える緊迫した場面で宮西の名前がコールされた瞬間、スタンドは大きな拍手で沸き返った。

 0-3とリードを許した場面、宮西はフルカウントからの8球目を見逃されフォアボールを与え、続くフランコを迎える。1-2からの4球目、チェンジアップでレフトへの犠牲フライを放たれ1点を与えたところでマウンドを降りた。

 新庄剛志監督とは「結果を出して7試合つかみ取れ」という約束を交わしていたという。マウンドに上がった時「楽しんで、笑顔で投げろ。この場を楽しめ」と送り出されたが、宮西自身は「全然、楽しめてない。必死だった」と振り返る。

 さらに「年々登板を重ねるごとに、完璧に抑える難易度は上がってくる。そんな中でたくましい後輩達が後ろで守っているところでとれたというのは、時代も感じるし、感慨深いところがすごくあった」と話した。

 ファンに対しては「いい時も悪い時ももちろんあったし、それでもずっと応援してくれるファンがいたからこそマウンドに立ち続ける勇気を後押しされている。そこには感謝しかない」と語った。

 宮西は2007年大学社会人ドラフトで入団。同年の高校生ドラフトで入団した中田翔とは同期だった。2008年のルーキーイヤーから14年連続で年間50登板以上を達成し、その“鉄人”としての地位を確立してきた。

 そして18年目の今季、2025年5月にはNPB記録となる880試合連続救援登板を達成。そして迎えた9月23日、岩瀬仁紀、米田哲也、金田正一に続く、史上4人目の900登板という球史に名を刻む偉業を成し遂げた。

北海道文化放送
北海道文化放送

北海道の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。