福岡県警で、指令室の110番対応を取材したところ、1人の警部補が3時間で受けた45件の通報のうち、不要不急の通報が20件に上った。ペットの文鳥が逃走したなどの通報もあった。

取材中も4割が不要不急の110番

取材班のカメラが捉えたのは、不要不急の困った110番の実態だ。

この記事の画像(19枚)

福岡県警の通信指令室に、次々と110番通報が掛かってくる。

110番通報
事件ですか?事故ですか?夜中に太鼓をたたいている?

110番通報
何がありましたか?何もない…間違い電話?

中には間違って110番にかけてしまったという人も。

密着したのは、福岡県警通信司令課のベテラン・藤村茂警部補(48)。

1分1秒を争う通報に冷静に対応する中、また困った110番がかかってきた。

通報してきた女性は慌てている様子で…

福岡県警通信司令課・藤村茂警部補
ん?何が逃げ出した?ちょっと落ち着いて教えて。大丈夫だから。

気が動転していたワケとは…

藤村茂警部補
ん?文鳥がいなくなったの?あなたの文鳥っておっしゃった?ペットの小鳥がいなくなったの?

飼っていた小鳥が逃げ出したとの通報だった。

藤村警部補
大事なペットだったんでしょうね。『急いで来て!』とくり返す状態でしたから。さしあたり『警察署からの電話に出るようにお願いします』と。

3時間の取材で藤村警部補が受けた通報は45件で、そのうち不要不急と判断されたのは、20件で4割を超えていた。

「本来助かる方が助からないことも」

福岡県警通信司令課・堂本将生警部補
110番が1秒でも遅れることによって、本来助かる方が助からない可能性もありますので、緊急の場合に限り110番をしてもらいたい。

警察は緊急でない場合は警察署に問い合わせるか、相談専用ダイヤル「#9110」に連絡して欲しいと呼び掛けている。
(「イット!」9月19日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(19枚)