クマの個体数の管理について話し合う岩手県の会議が9月19日に開かれ、各自治体に対し割り振られている捕獲頭数の上限を超えて捕獲することを認める方針が示されました。
自治体の担当者や専門家が出席した19日の会議では、県から2025年度のクマの出没状況が報告されました。
それによりますと、8月末までの出没件数は3478件で、同じ時期の比較では過去5年間で最も多くなっているほか、2025年の人身被害は9月18日時点で17人と前の年を9人上回っています。
県では2025年度クマの捕獲頭数の上限を796頭と定めていましたが、19日の会議では各自治体からの要望を踏まえ、必要に応じて割り振られている上限を超えて捕獲することを認める方針が示されました。
一方、2026年度の捕獲上限についてはクマの出没が増える可能性を考慮しつつも、自然保護の観点も踏まえ設定としては2025年度と同じ796頭とすることになりました。
県自然保護課 引屋敷努総括課長
「人身被害が多くなっているので、捕獲を(増やしてほしい)ということもある。(クマの)推定生息数を今調査しているので、それを踏まえて今後のクマ対策を行いたい」
県では2026年度末時点の県内のクマの個体数を6年前からは約300頭少ない3400頭とする目標を掲げています。